ヤマトホールディングス(ヤマトHD)傘下のヤマトロジスティクスインド(YLI)は1月8日、インド北部のハリヤナ州で、ヤマトグループの海外物流拠点として最大となる「NH8 シドラワリ ロジスティクスセンター(NH8ロジセンター)」を開設した。
NH8ロジセンターでは、在庫管理や流通加工など、顧客のロジスティクス企画に参画・支援する「コントラクト・ロジスティクス(CL)」サービスを、日本と同等の水準で展開する。
現状のインドは、世界的なサプライチェーンの再編や政府の製造業振興政策「メーク・イン・インディア」により、「世界の工場」として輸出拠点の需要が高まっている。一方で、倉庫などの物流インフラが十分にカバーしきれていないため、インドに求められる「高品質で安定した物流拠点」を、今回の倉庫開設で供出する狙いだ。
インド国内外の物流における戦略的な立地を生かして、インドや中東・アフリカなどの新興国向けの製造業を主なターゲットとして、ニーズに応じた最適な物流ソリューションを展開する。
今回、延床面積2万4900m2のうち、約280m2の定温保管スペースを確保した。これは、立地エリアで需要の高い電子基盤などの保管に適した保管環境を用意するためで、YLIとしては初の試み。半導体や制御機器など幅広い産業のニーズにも対応する。
YLIはこれまで、インド国内4か所にロジスティクスセンターを設置しており、NH8ロジセンター開設により同国内の物流拠点の総延床面積は、5万2000m2となった。
また1月8日の開設時点で、輸送機器メーカー1社のテナント入居が決定しているという。
NH8ロジセンターの強みは、デリー首都圏から商業都市ムンバイを経由し、南部の工業都市であるベンガルール、チェンナイに至る主要な高速道路沿いに立地していること。
周辺には多くの組み立て工場とそのサプライヤーが集まる工業団地が複数あり、門前倉庫やクロスドックとしても活用可能。また、内陸コンテナデポや空港にも近く、インド国内外へのトランジットハブとしても機能する。
ヤマトグループは、中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション SX2030~1st Stage~」において、グローバル事業を成長領域と位置づけており、成長が著しいインドを重点地域の一つとして挙げている。
YLIは2008年3月に設立。ロジセンターやインハウスロジスティクスを通して、日本の大手自動車メーカーを中心とした製造業向けに日本水準のCLサービスを提供してきた。
自社の強みとして、「工場生産の効率化に貢献するジャストインタイム物流」「日本品質の高度なCLオペレーション」「インドの環境に対応した梱包サービス」などを挙げており、インド人リーダーの育成なども行っている。
新施設では、倉庫としての活用だけでなく、生産工場の作業負担軽減や安全性の向上、専門性による高度な作業対応といった、ヤマトグループならではの付加価値を提供し「世界各国の物流ネットワークを活用し、顧客のグローバルサプライチェーン全体における課題解決に貢献していきたい」と意気込む。
■施設概要
名称:NH8(シドラワリ)ロジスティクスセンター
所在地:インド共和国ハリヤナ州グルグラム市マネサール地区シドラワリ
延床面積:約2万4900m2
※一部エリアでは空調設備を導入することで温度管理が必要な基板や精密機器なども保管可能
アクセス:
主要工業団地:ビラスプールより約8km、マネサールから約20km、タプカラから約20km、バワルから約25km、ニムラナから約60km
内陸コンテナデポ:パトリICDから約25km、ガリハルサルICDから約30km
空港:インディラ・ガンディー国際空港から約50km


