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商船三井/過去最高の業績、売上高1兆947億円、当期利益1240億円

2008年10月28日/決算

商船三井が10月24日に発表した2009年3月期中間期決算によると、売上高は1兆947億6700万円(16.4%増)、営業利益は1646億3000万円(21.0%増)、経常利益は1859億9900万円(29.4%増)、当期利益は1240億300万円(43.1%増)と過去最高の水準となった。

事業別の概況は、不定期専用船事業のドライバルク船市況が、8-9月にかけて低迷し、期末ケープサイズ傭船料は前半期末から約4分の1の水準まで急落。ブラジル、豪州など鉄鉱石主要輸出国の出荷量、中国の輸入量は堅調だったがブラジル鉄鉱石の出荷調整、積地滞船日数が減少したことによる船腹需給の緩和など複合要因がもたらした結果と推測される。全般的に中間期は、中長期契約による安定収益の増加、5-6月の市況高騰時に成約した航海の計上もあり、前年を大幅に上回った。

油送船・LNG船では、油送船部門中原油船のペルシャ湾積み日本向けダブルハルタンカー市況が総じて高水準で推移。プロダクト船市況は原油関連品の活発な荷動きに支えられて好調だった。LPG船市況は、遠距離スポット輸送の増加などにより8月まで好調に推移しましたが、9月以降に出荷量減少で下落。

LNG船部門は、長期契約の効果で、前年同期並みを確保した。自動車船部門は全般的に荷動きが堅調で前年並みを確保した。

コンテナ船事業は、北米航路で5月導入の変動性燃料油サーチャージの効果が現れ、加えてアジア向け西航も荷動きが大幅に増加。運賃水準がともに上昇した。東航は同航路の前期比での損益改善が小幅に留まった。

欧州航路はアジア発西航の荷動きが、欧州景気が減退した影響で想定を下回る一ケタ台の伸び率に留まった。南北航路は新興国向け貨物を中心に荷動きは好調だったが、燃料油価格をカバーしきれず、コンテナ船事業の損益は前期比で大幅に悪化した。

ロジスティクス事業は日本発着航空貨物の荷動きは伸び悩んだが、海外での貨物取扱いが堅調に推移。買い付け物流事業も順調に拡大与し、前期並を確保した。フェリー・内航事業は、マイカー旅行の減少傾向で夏の繁忙期の集客が不調に終わった。燃料油価格高騰ともあいまってフェリー事業の損益を圧迫した。不動産などの関連事業は概ね堅調。

商社事業は舶用商材販売部門が好調で、客船事業はクルーズ集客は好調だったが、燃料油価格の上昇が損益を拡大。関連事業も、利益はほぼ前期並みに終わった。主に造船業などコストセンターであるその他事業は前年同期をやや下回った。

通期の見通しは、自社のドライバルク船腹が市況に左右されない中長期契約に投入されていること、油送船部門の石油製品船市況は堅調に推移すると予想しており、LNG船部門、自動車専用船部門は引き続き安定と見込む。赤字のコンテナ船事業は、北米航路、欧州航路で船腹調整措置を取った。通期は燃料費の低落傾向も期待し、売上高2兆500億円、営業利益2700億円、経常利益3000億円、当期利益1950億円を予想する。

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