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SAS/戦略的なデータ管理が企業の競争優位の源泉に

2011年11月02日/IT・機器

SAS(SAS InstituteInc.)は11月2日、同社の協賛により実施された英国調査会社EIUによる調査によると、データ管理について明確な戦略を掲げている企業は、データ資産からより高い価値を引き出し、競合他社を上回るパフォーマンスを実現していることが明らかになったと発表した。

調査対象となった世界各地の企業の上級管理職586人のうち、所属企業が明確に定義されたデータ管理プランを設定しており、これに基づいてデータの収集・分析に取り組んでいるとした回答者は、全体のわずか18%にとどまった。戦略的にデータ管理を行っている企業の中で、データをほぼ有効に活用していると回答したのは64%だった。

競合他社との業績の比較に関する質問では、上記の戦略的にデータ管理を行っている企業の53%が、競合他社に比べ自社が最も業績がよいと回答。データ管理プランを持たない企業の中では、この割合はわずか36%にとどまった。

SASの上席副社長兼CMO(最高マーケティング責任者)であるジム・デイビスは、「一貫性のないデータ戦略ではなく、明確に定義されたデータ管理プランを導入し、重要なデータの収集・分析を体系的に行うことで、成功への道のりは大幅に縮まる。回答者の半数近くは、データ管理戦略がCEOをはじめとする経営陣の承認を得ているとしており、企業が戦略的資産としてデータを重要視していることが表れている」と述べている。

また、回答者の53%は、データの利用拡大に伴い、企業内でのIT活用の戦略的重要性が高まっている。ビッグデータの分析を通じてこれを有効活用することで、企業の変革が可能であるとしている。

さらに、明確なデータ管理戦略を掲げる企業の23%は、過去5年間のデータを利用することで「ビジネスが根本的に変わった」と回答。戦略的なデータ管理を行っていない回答者も含めた全体においても、その39%が企業戦略の推進にデータを活用していると答えている。

これに対して、デイビスは、「データは企業を変革するための洞察をもたらしてくれるが、ただデータを収集して待っていればよい、というものではない。データから価値を引き出すには、ビジネス・アナリティクス、すなわちデータを管理、分析し、洞察を引き出すことで意思決定を向上させるための包括的なテクノロジーが必要なのです」と結んでいる。

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