三菱自動車工業は7月27日、米国の子会社MMNA社が生産するアウトランダー・スポーツを、今年11月末をもって生産終了し、主力生産拠点である岡崎工場に集約すると発表した。
三菱自動車工業の米国での生産事業は、1988年にクライスラー社との合弁会社DSM社として稼動開始、1991年にクライスラー社が持つDSM株式を全て買い取り三菱自動車の工場として生産を続けて来た。
2000年には生産台数が22万2000台を超えたが、その後、クライスラー社向けOEM生産が終了、リーマンショックの影響等が重なり、2009年には18万5000台と大きく落ち込んだ。
2012年からは、アウトランダー・スポーツの生産を開始し、北米向に加え、ロシア・中近東・中南米向の生産も行うことで、生産効率向上、生産台数・稼働率引き上げを図ってきた。
北米市場の市場回復もあり、生産台数は、2013年には7万台まで伸びたが、完成車組立工場の規模としてはいずれにしても小規模であったところに、生産台数の1/3を占めていたロシア向け輸出が、2014年度後半からの需要低迷により大幅に減少し、生産台数が一段と落ち込んだ。
この状況を踏まえ、米国での車両生産を終了し岡崎工場に集約、日本からの輸出に変更する事にしたもの。
■MMNA概要
所在地:(本社) カリフォルニア州サイプレス市
(生産工場) イリノイ州ブルーミントン・ノーマル市
資本金:3兆9881万2000米ドル
株主:三菱自動車工業100%
従業員数(2015年6月):全社 約1650名、生産部門約1250名
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