日本通運の現地法人韓国日本通運は4月15日、釜山新港熊東背後団地の自由貿易地域(FTZ)で「釜山グローバルロジスティクスセンター」を竣工した。
センターは、北コンテナターミナル(稼働中)と西コンテナターミナル(今後稼働予定)の中間にあり、新港と休港を結ぶ幹線道路や市内に向かうバイパスからも近いアクセスの容易な場所に位置する。
センター開設で、韓国日通を代理店とした「居住者在庫」管理が可能。これは、韓国内で営業活動を行わず、物品等の保管・引渡し業務だけであれば、課税対象外となる一方、保管中の流通加工や転売は可能という仕組み。
また、保税貨物の保管期限がないため、関税を支払わないまま、長期間の保管が可能。貨物の減却処理する際も関税が不要となる。
新倉庫建設の背景には、釜山港はコンテナ取扱数量が世界6位と東アジア有数の海運物流ハブ拠点で、特に中継貨物の取り扱いが45%と非常に高いという特徴がある。したがって、韓国発着貨物の取扱だけでなく、輸出入貨物のハブ拠点としての運用が可能な点がある。
また、韓国日通は釜山港で1万5285m2の倉庫を運用しているが、引き続き、医薬品・繊維アパレルなど多様な顧客からの問い合わせを受けている。一方で、自動車、通販関連など既存事業の取扱数量も今後増加が見込まれており、その補完拠点としての運用も含め、自社拠点の新設に至ったもの。
新倉庫の建設で、韓国日通の倉庫は10棟、5万9627m2となる。
■新倉庫の概要
住所:大韓民国慶尚南道昌原市鎭海区新港8路393
構造:鉄骨・鉄筋コンクリート造3階
敷地面積:3万3738.00m2
建築面積:1万8680.96m2
(内訳)
普通倉庫:1万3564m2
流通加工スペース:1516m2
定温倉庫(2~25℃):380m2
定温倉庫(10~25℃):561m2
危険品倉庫:192m2
事務所:3階建て 1228m2
主要設備:低床・高床ホーム、オーバーヘッド型天井クレーン2基(5t、10t)非常用発電機、太陽光発電装置
ロンコ・ジャパン/千葉県、大阪府、京都府に物流施設を年内竣工