グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP)は5月31日、大阪府枚方市で延床面積約11万9000m2のマルチテナント型の物流施設「GLP枚方III」の開発を行うと発表した。
2017年春から夏に着工予定、2018年夏から秋に竣工の予定で、総開発コストは約230億円。現在、GLPは関西では、23棟の施設を開発・運営している。
GLP枚方IIIは、大阪内陸部に位置し、国道1号線を経由することにより大阪・京都へアクセス出来るほか、第二京阪道路枚方東ICより3kmに立地し、エリア配送や広域の配送拠点として活用出来る。
今後、第二京阪道路と新名神高速道路の結節点となる(仮称)八幡JCT/ICが計画されており、その開通が実現すると交通利便性は飛躍的に向上する。また、近隣に住宅地や大学が複数あり、労働力の確保の点からも好立地と言える。
地上5階建てのGLP枚方IIIは、食品、小売、日用雑貨、医療、情報機器などこのエリアの幅広い業種にわたるテナントニーズを踏まえ、ダブルランプウェイ、中央車路を備え、垂直搬送機、荷物用エレベータも設置可能なため複層階として利用できる。一部で将来の低床にも対応可能で、幅広い業種の物流ニーズに応える。
建物構造としては、プレキャストコンクリート造・免震構造を採用し、人や物の安全性を確保するほか、全館LED照明や太陽光パネルの設置など環境に配慮した設備も兼ね備えている。
なお、GLP枚方IIIはLEED GOLD認証の取得を目指す予定。
庫内の区画割りを1区画約3500m2から約6000m2まで4種類のバリエーションを持たせ、さらに、複層階使いをすることが可能であり、さまざまなテナントのフロアニーズに応えることができる。
加えて、防火壁を9割以上防火シャッターにすることで開口を多くし、高いフレキシビリティを実現する。
GLP枚方IIIでは、働く人の快適性を追求し、倉庫内の照度の自由調整や将来の天井扇設置の換気などの整備により執務環境の向上を図ると同時に施設内の1階に休憩室を設置し、施設内勤務者やトラックドライバーも気軽に利用出来る。
施設の最大の取組としてBCP対策と高度IT化を挙げている。
BCP対策については非常時に防災センターや事務所だけでなく、72時間以上最低限の庫内で業務が出来るよう非常用発電や食料品などの備蓄を準備するほか、緊急地震速報の施設内への通知などを予定している。
高度IT化についてはビッグデータ等を活用して周辺の道路情報の提供やGLP枚方IIIのトラック待機場の空車状況の周知、高度なセキュリティ体制の構築、BCP 関連の通知等を行う予定。
GLPの帖佐義之社長は「GLP枚方IIIは多種多様な企業ニーズに沿うべく、施設仕様のフレキシビリティを高め、企業の物流オペレーションのニーズに応じたきめ細かいサービスを提供出来る先進的物流施設。新たな取り組みの一つとしてビッグデータを利用し、それを元に入居企業に必要な情報を提供し、更なる施設セキュリティの強化を図るシステムの導入等を目指している」と述べている。
■施設概要
施設名:GLP枚方III
所在地:大阪府枚方市
敷地面積:約5万2000m2
延床面積:約11万9000m2
着工:2017年春~夏(予定)
竣工:2018年夏~秋(予定)
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