PALとソラミツは7月7日、ブロックチェーン技術分散型台帳技術を活用して、物流在庫情報をリアルタイムで管理・連携可能なシステムインフラ構築に向けた開発に着手したと発表した。
PALとソラミツは、いつでも正確な在庫情報を取得し、そして、日々の在庫情報を荷主等へ連携可能なブロックチェーンシステムの開発に取り組んでいる。
システム構成は、正確な在庫情報を自動で取得するシステムと、ブロックチェーンを活用しリアルタイムで在庫情報を連携するシステム構成となっている。
在庫情報の取得は、RFIDを用いた位置特定ソリューションを応用する。高精度な位置特定を実現する先端通信技術を活用し、移動しながらRFIDタグのデータ読み取りが可能な仕組みとなっている。
棚と荷物へICタグを貼り付け、AGVやドローンにリーダーを搭載して、自動運転中にタグを検出する。
そのデータを解析し、実在庫のデータを作成・特定する仕組みとなっており、ほぼ100の在庫精度が出ている。在庫情報が毎日更新されることで実在庫が日々認証されるため、在庫棚卸が不要となり、棚卸しにかかるコストがゼロとなる。
正確な在庫情報は、ブロックチェーンを活用し、荷主や3PL事業者へリアルタイムで連携可能となる。また、在庫情報のみならず、出荷情報や、配送データ等もシームレスに連携される。
なお、ブロックチェーン分散型台帳技術は、仮想通貨Bitcoinに代表される分散型アプリケーションの基盤となる技術であり、ブロックチェーンにより仮想通貨やデジタルアセットの生成や送受信などをネットワーク上で安全に実行可能となる。ネットワーク上で実行された取引は、ネットワークに参加するすべての人がアクセス可能な共有台帳に記録され、データを高度に冗長化でき、かつ、セキュアで強固なシステム構築が可能となる。
今後の展望では、物流センターが、これ迄アナログで管理され、データ連携が困難な状況にあったが、開発に取り組むブロックチェーンの活用により、在庫情報をリアルタイムで特定・連携することが可能となった。
また、新たな決済・資金調達手段の提供へと発展が可能となっていき、さまざまなサービスをサプライチェーンに関わる全てに還元していくことを目指している。