LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





アッカ/アリババグループが採用するAI物流ロボットを稼働開始

2017年07月24日/IT・機器

通販バックヤード業務に特化したフルフィルメントサービスを提供するアッカ・インターナショナルは7月24日、アリババグループが採用するAI物流ロボットの稼働を日本で初めて開始したと発表した。

<AI物流ロボット 稼働現場>
20170724acca21 500x334 - アッカ/アリババグループが採用するAI物流ロボットを稼働開始

<上方から稼働現場を俯瞰>
20170724acca22 500x334 - アッカ/アリババグループが採用するAI物流ロボットを稼働開始

<ずらりと並んだAI物流ロボット>
20170724acca23 500x334 - アッカ/アリババグループが採用するAI物流ロボットを稼働開始

ECサイトで顧客が購入した商品を倉庫から取りに行くピッキング作業と入荷時に商品を保管する棚入れ作業をロボットで自動化することにより、従来の人力と比較して作業効率が6倍以上になり、省人化と人件費の削減を可能にする。

第一号クライアントとして、アッカが手がけるドイツの靴メーカーBirkenstock(ビルケンシュトック)ジャパン社で導入した。

AI物流ロボット導入のメリットは省人化と省エネ化。ピッキングの作業効率が人力の6倍に、倉庫のオペレーションを刷新。AI物流ロボットが商品のピッキングや商品棚の移動などを最適な動きで行い、人は出荷指示と棚へ商品を入れる作業だけすればよくなり、省人化が可能になる。

人力では1時間あたり50点程度だった上限ピッキング数が、ロボットにより300点以上になり、作業効率が飛躍的に向上する。棚入れする作業者にとって歩く作業が大きく軽減される。

また、ロボット導入により無人スペースができ、空調管理や電灯などを必要最低限で済ませることができ、省エネ化につながる。ロボットは30分の充電で10時間の稼働 ができる。電気代も非常に安価で、省人化による人件費削減と併せて低コストでの運用をかなえる。

このAI物流ロボットは、AIを最大限活用している。ロボットを制御するシステム内ではモノが動いたデータを蓄積・判別することで、人気商品の棚を出荷場所の近くに自動で移動させ、倉庫の最適化を図る。また、蓄積したデータは、新商品の需要予測、店舗販売商品の欠品予測などマーケティングにも活用の幅を広げ、倉庫がモノを扱うだけでなく、ビックデータを束ねる重要な役割を担っていく。

物流の大型機械の導入は、これまで初期の高額投資、資本回収の長期化といった導入リスクを抱えていたが、ギークプラス社のAI物流ロボットでは人に代わってロボットが作業を行うことで人件費を削減でき、約2年で導入費用の回収がかなう。

アッカ・インターナショナルの加藤 大和社長は、「今回導入したAI物流ロボットは顧客の売上を加速させるソリューションの一つとして導入を決定した。中国では11月11日が「独身の日」(ダブルイレブン)と呼ばれ、毎年ネット通販各社による大規模セールが行われる。昨年、中国に視察に行った際に、この中国最大のネット通販イベントに対応するために数万件の出荷作業を行っていたのは、『ヒト』ではなく『ロボット』。その圧倒的な物流波動に耐えられる姿を中国の倉庫で目にしたとき、即座に導入を決めました。日本でも物流クライシスが起きる中、労働力不足の救世主として、AI物流ロボットの導入は非常に画期的なソリューション。また、自分たちでAI物流ロボットの効率性を享受し、業務を委託いただいている顧客に還元できるように在庫一元化に向けデータを利用し、『いかにモノを動かさないで物流を行うか』を常に考えている」と話している。

関連記事

IT・機器に関する最新ニュース

最新ニュース