国際石油開発帝石は10月24日、直江津LNG基地へ輸送するためのLNG船、命名式を行った。
オセアニック・ブリーズ(OCEANIC BREEZE)と命名した。
オーストラリア連邦において操業主体(オペレーター)としてプロジェクトパートナーと共にイクシスLNGプロジェクトの開発作業を進めており、プロジェクトから生産されるLNGのうち、引き取り分のLNG年間約90万トンを新潟県上越市の直江津LNG基地へ輸送する。
子会社のインペックス・シッピング(IS社)と川崎汽船との共同出資会社Oceanic Breeze LNG Transport S. A.社(IS社30%、川崎汽船70%。以下:OBLT社)をオーナーとして三菱重工との間で締結された造船契約に基づき新造された。
国際石油開発帝石は、IS社を通じて、OBLT社との間でこの船の定期傭船契約を締結しており、このプロジェクトからのLNGの出荷開始に合わせて就航する予定。
なお、約15万5300立方メートルのタンク容量を有し、モス方式球形タンクを船体と一体構造のカバーで覆う「さやえんどう」型の船型を採用している。
船全体の強度を確保しながら軽量化を図るとともに、航行中の風圧による抵抗を大幅に軽減し、更には、主機関に蒸気を再度加熱利用する新型蒸気タービン機関を採用することにより、従来型のタービン船と比べ大幅な燃費低減を実現し、二酸化炭素排出量の抑制と輸送コストの低減が期待される。
プロジェクトから生産されるLNGの輸送体制がより確実なものとなり、中長期ビジョンで成長目標のひとつとして掲げる、プロジェクトを始めとする海外の天然ガス供給源と国内ガス市場を結ぶ「ガスサプライチェーンの強化」が更に促進されることになるとしている。