LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

2018年03月28日/物流施設

大和ハウス工業は3月28日、千葉県流山市に地上4階建て、延床面積14万m2の同社では最大級となるマルチテナント型物流施設「DPL流山Ⅰ」を竣工した。

<DPL流山Ⅰ外観>
20180328dpl1 500x205 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

<DPL流山Ⅰの4階から望む流山II、流山III、そして第2期工事の敷地>
20180328dpl2 500x334 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

1階部分にはヤマト運輸、2階にはダイワロジテック、3階にはセンコー、4階の2/3には丸紅ロジスティクスの入居が決まっており、残り1/3も交渉中で、稼働開始日の5月1日を満床で迎えることがほぼ決定している。

立地面では、常磐自動車道流山ICから約2.7km と近接し、首都圏から広域には東日本全域までアクセスできる場所に位置しており、首都圏向け物流の集約拠点としてだけでなく、世界中からの輸出入の基地となる、グローバルSCMに対応可能な施設として利用できる。

<4階の内観 柱を細くすることが可能になり全体に広さがアップしている>
20180328dpl3 500x334 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

<4階のトラックバース>
20180328dpl4 500x334 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

施設は、各区画に事務所を設置することもできるなど、テナント企業の様々なニーズに対応することができる。また、特殊車両である45フィートコンテナ車が各階に直接乗り入れることができる、らせん状のランプウェイを2基(ダブルランプウェイ)採用した。

あわせて、施設全体で256台分のトラックバースも完備している。さらに、物流の効率化・自動化を実現するために、大和ハウスグループのダイワロジテックが、テナント企業に対してAIやロボットなどの最新技術を導入した物流オペレーションの提案を行うなど、作業効率を最大限に高めることが可能な次世代型物流施設。すでにアパレル・日雑系の会社3社の業務をダイワロジテックが行う。

特徴的なのが、テナント企業の従業員の働き方改革の支援として、仕事と子育てを両立させたい家庭でも安心して仕事ができるよう、当施設で働く従業員専用の保育施設(運営:ママスクエア)を施設内に完備した。

この保育施設は、最大40名の子どもの受け入れが可能。また、施設内に保育施設があるため、親子で通勤ができ、緊急時でも保護者がすぐに対応できる。

<保育施設の様子>
20180328dpl5 500x334 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

20180328dpl6 500x334 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

<まだ整備が終わっていない保育施設の園庭>
20180328dpl7 500x334 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

<カフェテリア>
20180328dpl8 500x375 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

カフェテリア(席数110席)やコンビニエンスストアも設置。さらに、東武アーバンパークライン「江戸川台駅」と施設をつなぐ専用巡回バスも運行予定で通勤の利便性も図る。

BCP関連では、万が一、地震が発生しても荷物や設備のダメージを最小限に抑え、建物の機能を維持し、従業員に安心を提供できるように免震構造を導入。

システムにより、揺れを最大で約8分の1に軽減することで、上層階の荷崩れを防ぎ、短時間で事業が再開できるようサポートする。また、停電による被害を最小限に抑え、所定の場所に電気を供給する非常用発電機(500kVA)も導入した。

今後、DPL流山Ⅰ以外に流山II、流山IIIを着工し、いずれも2020年春・夏の竣工を目指す。

流山II、流山IIIはいずれもBTS型となる予定だ。

2期工事として、1~3棟の物流施設開発を目指し、2021年夏の竣工を予定している。大和ハウスの流山プロジェクトは全体で総敷地面積約32万2000m2、総延床面積約68万7000m2となり、日本で最大級の物流タウンになるという。

<大和ハウスの浦川竜哉常務執行役員>
20180328dpl9 500x325 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

<流山市の井崎義治市長>
20180328dpl10 500x334 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

大和ハウスの浦川竜哉常務執行役員(流山共同開発社長)は「これまで数多くの物流施設の開発をやってきたが、これまでにない次世代型多機能物流施設が完成した。その一つが従業員専用の保育施設を併設、ママスクエアの運営により、職育近接を実現したこと。また、ダイワロジテックによるAIやロボットなどの最新技術で物流オペレーションの提案を行うなど、新しい試みを行っている。今後、流山II、流山IIIも控え、さらにステップアップしていきたい」と話した。

流山市の井崎義治市長は「流山市の人口は約18万人。人口増加率が約2.50%で県内1位、全国でも8位。年間5000人くらいの増となっている。それも30代から40代の子育て世代が多いため、市としてもお母さんたちが働きやすい環境の整備を進めている。仕事と子育てが両立するこのような施設ができることは市としても喜んでいる」と話した。

なお、施設の開発主体は、「DPL流山」の開発用に構成された流山共同開発。物流施設を検討している顧客と契約締結後、日本版不動産投資信託(J-REIT)に売却する予定。

<広域図>
20180328dpl11 500x375 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

<近隣図>
20180328dpl12 500x289 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

<DPL流山Ⅰ外観>
20180328dpl13 500x334 - 大和ハウス/14万m2の次世代型多機能物流施設を千葉県流山市に竣工

■建物概要
名称:「DPL 流山Ⅰ」
所在地:千葉県流山市大字西深井1514-1他
交通:常磐自動車道流山ICより約2.7km
敷地面積:6万6580.69m2
延床面積:14万1315.73m2
賃貸面積:12万4105.04m2
(1フロアの面積は、約3万500m2~約3万2500m2)
構造・規模:PC造一部S 造(プレキャスト・プレストコンクリート造一部鉄骨造)
地上4階建て
建物用途:マルチテナント型物流センター
建築主:流山共同開発
総合計画:大和ハウス工業
設計:フクダ・アンド・パートナーズ
施工:高松・青木あすなろ特定建設工事共同企業体
着工日:2016年7月21日
竣工:2018年3月28日
稼働開始日:2018年5月1日

関連記事

物流施設に関する最新ニュース

最新ニュース