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ヨコレイ/宮城県気仙沼市に魚の選別・凍結・保管施設建設

2020年04月24日/物流施設

横浜冷凍(ヨコレイ)は4月24日、宮城県気仙沼市で「(仮称)新気仙沼ソーティングスポット(KSS)」を起工した。

<完成イメージ>

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KSSは気仙沼港等で水揚げされた魚(サンマ、サバ、イワ シ、イサダ、カツオ、ビンチョウマグロ、ブリ等)を魚種やサイズごとに選別し、凍結、保管する施設。建屋は地上2階一部平屋建て延床面積1万5000m2で、2021年6月末の竣工を予定している。

施設での作業は、魚の選別や箱詰め、脱パン(小型魚を金属缶《パン缶》に海水ごと凍結し、それを外す作業。重労働で人手もかかる)を全自動化し、大幅な省人化・省力化を実現する計画。設備面では、ヨコレイ最大の急速凍結設備(処理能力180トン)を導入するほか、同社の冷凍工場として初めて全フロアに自然対流冷却方式を採用する。

そのほか、全冷凍機での自然冷媒の使用や、567kWの太陽光発電設備、3.8kWhのリチウムイオン蓄電池の採用、事業所全体の電力消費量を可視化・効率化するBEMS(ビルディング・エナジー・マネージメント・システム)の実現など、環境にも配慮した施設とする。

横浜冷凍の吉川 俊雄会長は「気仙沼に初めて進出したのは1968年のこと。2011年の東日本大震災では冷凍工場が壊滅的被害を受けたが、奇跡的に冷蔵倉庫、事務所、加工場等の建物が残り、社員一丸の努力で事業を再開することができた。あの悪夢のような大震災から10年目となる本日、最新鋭の施設を建設することとなった。KSSでは、気仙沼地区の地域性を考慮し、地震対策や高波対策を施してある。今後は、KSSが北部太平洋地区、5月に竣工予定の新長崎ソーティングスポット(NSS)が西日本海(五島、対馬等)を商圏とし、国内水産業の発展に寄与していく」とコメントした。

■(仮称)新気仙沼ソーティングスポットの建設概要
建設地:宮城県気仙沼市川口町2
敷地面積:1万5792.16m2
構造:(冷蔵庫棟)鉄筋コンクリート造2階建て
(選別棟)RC+S造平屋建て
延床面積:1万4661.75m2(選別棟・冷蔵庫棟1万4029.66m2/事務棟他632.09m2)
庫腹トン数:8451.96トン(F級)、別途鮮魚置場(C級0℃)
主要設備:急速凍結設備180トン(36トン×5室)
自動鮮魚選別ライン・自動脱パンライン
ドックシェルター×4基
カツオ搬出専用バース×1基(シートシャッター1基併設)
外部貨物搬出入用バース×1基(シートシャッター2基併設)
ドックレベラー×1基
起工:4月24日
竣工:2021年6月末 (選別機器設置含む)

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