LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工

2020年07月08日/物流施設

ESRは7月8日、兵庫県尼崎市に単体の物流施設としてアジア太平洋地域最大の「ESR尼崎ディストリビューションセンター(DC)」を6月30日に竣工したと発表した。

<外観>
20200708esr 520x333 - ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工

<エントランスホール>
20200708esr0.5 520x333 - ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工

尼崎DCは、地上6階建て延床面積38万9000m2のマルチテナント型物流施設。竣工時点で、床面積の70%に対して入居者が決定もしくは内定している。

阪神工業地帯中核エリアの阪神高速「尼崎末広IC」から700m、大阪港・南港へ15分(13km)、神戸港へ20分(20km)、大阪国際空港へ30分(24km)、大阪都心部まで20分(15km)と、陸海空の結節点にあり、関西圏の消費地へのエリア配送だけでなく、日本全国への広域配送が可能で、世界各国との輸出入サービスも提供できる。

<中央車路>
20200708esr1 520x333 - ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工

<庫内>
20200708esr2 520x296 - ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工

建屋には、上り・下り専用のランプウェイを結ぶ中央車路とバースを設けたことで、各階にトラックがワンウェイでアクセス可能。最大40テナントへの分割対応が可能で、各階では東西南北にバランスよく8か所の事務所を外部から直接アクセスできるように配置した。

最大1万2000kwの特別高圧電力が提供可能で、7万V×2回線受電により安定して電力を供給でき、ロボティクスや冷蔵冷凍、ハイスペックなシステムの導入など、多様なニーズへの対応が可能となっている。

<六甲山地と瀬戸内海を一望できる休憩ラウンジ「KLÜBB Lounge 」>
20200708esr3 520x221 - ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工

<屋上に設けた開放的なスカイデッキ「KLÜBB Sky Deck」>
20200708esr4 520x333 - ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工

また、尼崎DCでは、ESRの基本理念「HUMAN CENTRIC DESIGN.(人を中心に考えたデザイン)」に基づき、従業員にとって快適で魅力的な施設づくりを行っている。

最上階の6階と屋上には、景観に優れた休憩所を整備。6階の休憩ラウンジには、24時間365日稼働の無人売店を設置した。

<庭園付きの託児所「BARNKLÜBB」>
20200708esr5 520x333 - ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工
20200708esr6 520x333 - ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工

<季節の移ろいを楽しめる公園「KLÜBB Park」>
20200708esr7 520x333 - ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工

1階には、庭園付きの託児所を設置。また、エントランスゲート付近には専門家によるランドスケープデザインを取り入れた公園を設け、季節の移ろいを楽しめる憩いの空間を構築したほか、ESR初のバーベキューコーナーやウッドデッキなども設置した。

このほかにも、ドライバーの休憩所やシャワー室といった設備に加え、従業員向けの駐車場(普通車825台・自転車360台)も完備している。

<防潮堤と消波提の二重構造による津波・高潮対策>
20200708esr7.5 520x293 - ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工

BCP(事業継続計画)の面では、防潮堤と消波提の二重構造や、地盤の嵩上げによる水害対策のほか、地震対策として座屈拘束ブレースを採用した上級クラスの耐震構造を採用した。

また、非常用自家発電機や電力の2回線受電に加え、建物内のライフライン機能(発電機・受水槽インフラ設備)を可視化するエネルギーモニタリングシステムを導入し、大規模災害発生時には東京・大阪にあるESRのオフィスから遠隔監視することで、適切なバックアップを行えるようになっている。

屋上にはヘリコプターのホバリングスペース(緊急救助用スペース)も設置してある。

<EVトラックなど向けに充電ステーションも設けた>

20200708esr8 520x333 - ESR/兵庫県尼崎市にアジア太平洋地域最大の物流施設竣工

環境への取り組みとしては、LEDや人感センサーによる省エネ型照明設備を導入しているほか、年間発電量2MWの屋上太陽光発電システムを設置予定などにより、CASBEEAランクの認証を取得。屋上メガソーラーで発電した電力は、将来的に自家消費への切替えも計画している。

また、敷地内には電気トラック・自動車専用の急速充電ステーションも設置した。

尼崎DCについて、ESRのスチュアート・ギブソン代表取締役は「ESRにとって一つの節目となる物件。アジア太平洋地域における物流不動産のリーディングカンパニーとして、物流不動産業界を一歩前進させることに貢献できたのではと自負している」とコメント。

さらに、同氏は今後の施設需要について「昨今のコロナ禍で、世界的に消費行動のオンラインへの移行が加速している。当面この流れが続くと見ており、特にEC企業と3PL企業からより高品質の物流倉庫の需要が高まると予想している。今後もESRでは、より高い機能と機動力を備えた一歩先の物流施設を創出するため、積極的に投資していく方針だ」と述べた。

■ESR尼崎ディストリビューションセンター 概要
所在地:兵庫県尼崎市末広町1-5-1
敷地面積:19万4428m2
延床面積:38万8570m2
構造:地上6階建 RC+S造 耐震構造
用途地域:工業専用地域
工期:2018年3月1日〜2020年6月30日(27か月間)
アクセス:阪神高速5号湾岸線「尼崎末広IC」700m
阪神高速3号神戸線「尼崎西IC」2.9km
阪神電車「武庫川駅」「東鳴尾駅」2.7km、「出屋敷駅」3.5km、「尼崎駅」4.7km
阪神バス「末広町」徒歩1分(同バス停まで「武庫川」から約8分、「阪神出屋敷」から約10分)

関連記事

物流施設に関する最新ニュース

最新ニュース