大和ハウス工業は7月31日、ブラックストーン・グループとトーセイ・アセット・アドバイザーズが管理・運用を行う特定目的会社に、大和ハウスが保有する物流施設4物件を売却する契約を締結したと発表した。
4物件は非開示だが、関東、愛知県、九州、東北の物件となる。
また、ブラックストーンの関連会社Blackstone Singapole Pte,Ltd.と米国および欧州での物流施設開発・物流施設投資の促進に関して協力する協定も締結した。
大和ハウスは、第6次中期経営計画の不動産開発投資で、物流施設を中心とした事業施設を中心に据え、幅広いテナント企業の物流ニーズや早期稼働の要請に応えるマルチテナント型物流施設の開発を強化している。
今回の売買契約は、大和ハウスが開発した国内の物流施設開発および「DPL」ブランドをより推進するため、同社が保有する施設のうち、4物件を約550億円で特定目的会社のファンドに売却するもの。
また、事業の促進に関する協力協定に締結したことで、この事業の市場動向や両社の経験、ネットワーク、リソース等に関した情報交換を行い、大和ハウスによる米国と欧州での拡大を目指す。
売却後も「DPL」の施設名は変更せず、グループの大和ハウスプロパティマネジメントが賃貸とプロパティマネジメント業務を継続して担うことで、入居テナント企業に満足してもらえるサービスを提供するとしている。
なお、ブラックストーンは、不動産投資でのグローバルリーダー。不動産ビジネス部門は1991年に設立し、1670億ドルの投資家の資金を運用。世界最大の不動産資産保有会社の一つであり、物流施設や賃貸住宅、単一世帯向け住居、ホテル、商業用不動産を含む、世界全域及び全セクターにわたる不動産資産を所有し、運用している。
また、トーセイ・アセット・アドバイザーズは、東京圏を中心に幅広く不動産事業を展開するトーセイの100%子会社。2005年に設立し、2020年7月末現在で9500億円を超えるアセットを運用受託している。