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ヤマトHD/2021年度からの3か年新中期経営計画策定

2021年01月29日/決算

ヤマトホールディングスは1月29日、2021~2023年度のグループ中期経営計画「Oneヤマト2023」を策定したと発表した。

新中計では、4月1日付で実施するグループ会社7社の統合による新たなヤマト運輸を中核とするワンヤマト体制のもと、生活様式の変化やそれに伴う流通構造の変化に対応するサプライチェーンの変革に向けて、個人、法人、地域、社会のニーズに総合的な価値提供を目指す。

重点施策としては「データ分析に基づく経営資源の最適配置」「グループインフラの強靭化」「サプライチェーンをトータルに支援する、ビジネスパートナーへの進化」「『ECエコシステム』の最適解の創出」「資本効率の向上」「『運創業』を支える人事戦略の推進」「経営体制の刷新とガバナンスの強化」「データ戦略、イノベーション戦略の推進」「サステナブル経営の強化」の9点を掲げる。

このうち「データ分析に基づく経営資源の最適配置」では、データ基盤整備とアルゴリズム開発の高度化によって各地域の需要と業務量予測の精度向上を図り、変化、多様化する顧客ニーズに応えるグループ経営資源の最適配置を推進。これにより、幹線を含む輸送工程の最適化と標準化に加え、各拠点の人員・車両配置の適正化、作業のオペレーション改革や自動化・デジタル化を推進し、第一線が顧客と向き合う時間や接点、集配対応力を拡大することで、ネットワーク全体の生産性向上を図る。

「グループインフラの強靭化」では、グループ各社が全国に保有する営業倉庫やベース、宅急便センターなどの拠点をネットワーク上に再配置し、各拠点の機能を統合・増強。これにより、集配作業を集約し、拠点間輸送の削減と各拠点の自動化を推進するほか、フルフィルメント機能を有する新たな拠点を配置することでネットワーク上の仕分け能力を最大1.5倍(2021年3月期比)に向上させる。

投資計画では、9つの重点施策を実行するため、事業継続に必要な車両、施設、機器等のメンテナンスなどの経常投資に2000億円、基幹システムの刷新、データ整備・基盤強化、EAZYの機能拡張などのデジタル投資に1000億円、物流オペレーションの自動化、拠点設置などの建物に500億円、荷役機器などに500億円の計2000億円の成長投資を加え、3年間で合計4000億円の投資を実施する。

これらの取り組みによって、最終の2023年度に売上高2兆円(2020年度実績比19.0%増)、営業利益1200億円(46.3%増)、連結経常利益1200億円(46.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益720億円(67.4%増)を目指す。

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