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セブンイレブン、ローソン、ファミマ/FC小型トラック導入へ

2021年08月10日/IT・機器

セブン‐イレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマートは8月10日、店舗への配送車両について、新型「FC小型トラック」導入、実証実験を行う等を発表した。

セブン‐イレブンは、栃木県の水素ステーション併設型配送センターで、新型「FC小型トラック」を導入し、8月11日から配送を開始する。

<FC小型トラック、とちぎ水素ステーション>
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<とちぎ水素ステーション>
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新型車両は、トヨタ自動車「MIRAI」のFCユニットを搭載し、走行距離約260km、水素貯蔵量約10kg、最高出力は120kW以上の車両で、異なる温度帯の商品を積載できるとともに、FCユニットで発電した電気は冷蔵ユニットの電源にも使用する。

同社では、2019年春から都内でFC小型トラックによる運行テストを開始。2020年春から一部車両の実証エリアを栃木県の水素ステーション併設型センターに変更し、再生可能エネルギーを最大限に活用できる手法を検証していた。

なお、2018年2月より三菱ふそうのEV配送車による配送を開始し、2019年7月いすゞの荷室温度帯を切り替えられるEV配送車によるテスト開始。2021年4月には、荷室をマイナス20度に保つことができる、いすゞのEV配送車を東京都日野市で検証を進めている。 

<複数の荷室を持ったトラック「混載車」>
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さらに、1台のトラックで、米飯(約20度)、冷蔵(約5度)、フローズン(約-20度)の切り替えが可能で、2荷室があり、異なる温度帯の商品配送する取り組みを2018年10月から一部エリアで開始し、現在は北海道や広島、沖縄の一部等で、42台(2021年6月末現在)が稼働している。

ローソンは、FC小型トラックを東京都大田区の配送センターに1台導入した。

<導入したFC小型トラック>
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トヨタ自動車、日野自動車が共同で開発したFC小型トラック。実用性・利便性を検証するため、7月30日より、東京都内のローソン約20店舗への弁当やおにぎりの配送に使用している。

FC小型トラックは、日野「デュトロ」をベースに2代目MIRAIのFCユニット(FCスタック・水素タンクなど第2世代FCシステム)を活用し、動力と冷蔵・冷凍用ユニットなどの電源を燃料電池化した。今後、走行実証実験による評価を踏まえ、社会的・ビジネス的観点において実用化可能かどうかを検証する。

なお、同社では1月には関東、中部、近畿エリアで、配送拠点から店舗までの組み合わせが最短の距離となるよう、大々的に組み替えを行い、約1,200店舗への配送拠点を変更し、配送ダイヤグラムを組み直すことで、配送コースを約3%減らし、CO2排出量も約3%削減(半年累計約612トン減)を実現したという。

ファミリーマートはFC小型トラックの導入検討にあたり、実用性・利便性を検証するための走行実証を今年10月以降に開始する。

<燃料電池(FC)小型トラック>
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愛知県岡崎市にあるファミリーマート岡崎定温センターを起点とした1日3便の店舗配送コースを予定しており、車両はトヨタ自動車といすゞ自動車が共同開発した燃料電池(FC)小型トラック(最大積載量3トン・2室式)を1台使用して実施する。

既存の水素ステーションを利用し、高いレベルの配送品質を求められる定温配送に燃料電池小型トラックを導入することで、実用性(燃費・航続距離・温度管理)と利便性(水素ステーションでの充填タイミングと充填時間)に関する検証を行う。

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