ローソンとワタミは11月14日、物流2024年問題への対応とCO2削減のため、配送効率向上を目的に11月16日から宮崎県と鹿児島県の一部エリアで、ローソンの配送ルートにワタミの営業拠点を組み込み「ワタミ宅食」商品の配送を開始すると発表した。
<左から「ワタミ手づくり厨房(福岡)、ローソン物流センター(イメージ)、ローソンの配送車両(イメージ)>
店舗配送に関わるCO2排出量の削減量は年間約52tを見込んでいる。
開始する取り組みでは、「ワタミの宅食」商品の納品数が少ない土・日・祝日に、ローソンの配送トラックにローソン店舗向けの商品と「ワタミの宅食」の商品を積み込み、ローソンの物流センターからローソン店舗とワタミの12の営業拠点(宮崎2拠点、鹿児島10拠点)へ1日平均900食を配送。ワタミの営業拠点をローソンの12配送コース(宮崎2コース、鹿児島10コース)に組み込んで納品することにより、配送効率の向上を実現する。
ローソンとワタミは、2024年4月から埼玉県の一部エリアでトラックの未使用時間を活用したトラックのシェアリングを実施しており、配送トラックの効率的稼働による使用車両の削減につなげてきた。今回、ローソンの配送車でローソン店舗とワタミ営業拠点へ共同配送を行うのは初めてとなる。
ローソンでは昨年12月から順次、2024年4月施行の働き方改革関連法への対応やCO2排出量の削減およびコスト抑制につなげるため、弁当・惣菜・デザートなどのチルド・定温商品の配送回数を1日3回から2回に切り替えを行うなど対応を進めてきた。
一方、「ワタミの宅食」では、全国(北海道、青森、岩手、秋田、鳥取、沖縄除く)516か所の営業所から、1日23万食(平日)を配送している。土日祝日になると自炊や家族で食事をする機会が増えるなどの理由で、配送数が大きく減少することから1台当たりの積載効率が低く、配送網の効率化が求められている。
ローソンはこれからも業界の垣根を越えた連携をすることで、持続可能な店舗網の構築を目指していくとしている。
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