川崎汽船は8月24日、ペルーのリマ周辺地域において完成車を対象とした物流サービスを今年6月から本格的に開始したと発表した。
ペルーではコロナ禍での一時的な販売減少はあったが、中長期的には自動車販売・輸入が拡大すると見込んでいる。これに伴い増加する完成車輸送に付帯したサービスの需要に対応するため、輸入事業者やディーラーに対し、完成車向け総合物流サービスを提供するもの。
同社は2017年にチリにおいて現地物流企業AGUNSA社との合弁会社であるKAR Logistics S.A.を設立、同国での完成車物流事業を開始し、ノウハウを蓄積しながら事業規模を拡大してきた。このほどAGUNSA社のペルー子会社であるAGUNSA Perú社と新たに合弁会社 KAR Logistics Perú S.A.C.を設立(出資比率 川崎汽船50%、AGUNSA Perú社50%)、チリ事業のノウハウを横展開することで、中南米地域における完成車物流事業の拡大を図る。
同社では経営計画において物流事業を安定収益事業のひとつと位置づけており、完成車物流事業も充実・拡大を図っている。これまでインドネシア、タイ、ベトナム、フィリピン、シンガポール、オーストラリア、ブラジル、メキシコ、チリなどで、ターミナル、陸送、保管、PDIなどの完成車物流サービスを提供しているが、今後も自動車船による海上輸送で培った高品質輸送のノウハウを活用して顧客の満足度向上に努めていくとしている。
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