川崎重工業、ティアフォー、損害保険ジャパンは8月31日、ラストワンマイルにおける物流課題の解決を目指し、自動搬送ロボットの共同開発とサービス構築に向けた実証実験の検討を開始すると発表した。
＜実証実験で使用する自動搬送ロボット＞
3社は、8月16日に「自動搬送ロボット領域における協業に向けた実証実験の詳細検討に関する覚書」を締結し、自動搬送ロボットの共同開発とサービス構築について、連携を視野に入れた実証実験の詳細検討を開始することに合意した。
実証実験では、ティアフォーの自動運転技術を組み込んだ川崎重工の自動搬送ロボットを使用し、ラストワンマイル配送事業の事業性・技術性を検証する。
3社の役割は、主に川崎重工がハード、ティアフォーがソフトを提供し、損保ジャパンがリスク面の対応を担当する。
今後は、ラストワンマイルの物流課題として想定されるさまざまなケースから、3社で取り組むテーマを選定し、具体的な実証実験の実施検討を進めていく予定。また、自動運転社会でのさまざまなユースケースを検証し、地域だけでなく社会全体のラストワンマイル課題の解決についても幅広く取り組んでいくとしている。
■各社の役割
「川崎重工」
・自動搬送ロボットの開発・提供
・自動搬送ロボットの公道走行許認可取得に必要なハードの設計・改造
・自動搬送ロボットのハードの故障・修理対応
「ティアフォー」
・オープンソースの自動運転ソフトウェア「Autoware」を活用した自動搬送ロボットの開発・提供
・自動搬送ロボットを運行するために必要な運行管理システム、遠隔監視システムなどの開発・提供
・自動搬送ロボットの自律走行オペレーションの遂行
・実証実験に係る高精度３次元地図の開発委託と提供
「損保ジャパン」
・実証実験計画の策定
・自動搬送ロボット運行にかかるリスクアセスメント
・自動搬送ロボット向け保険の提供
