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ANA/日台間の貨物便でボーイング777型フレイターを初運航

2021年11月01日/3PL・物流企業

ANA(全日本空輸)は10月31日、成田=台北線で、米ボーイング社の貨物専用機「ボーイング777型フレイター」の運航を開始した。ANAが777型フレイターを台北線で運航するのは初となる。

<ボーイング777型フレイター>
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ボーイング777型フレイターは、機内を上部のメインデッキと下部に前後で2室あるローワーデッキで構成。メインデッキは27枚、ローワーデッキの前室は6枚、後室は4枚のパレットが収容可能で、最大100トンの貨物を積むことができる。

ANAはボーイング777型フレイターを上海、シカゴ、フランクフルト、バンコク、ロスアンゼルス、香港との貨物便で使用しており、台北は7地点目の運航便となる。

成田=台北線は、主に台湾-日本-米国の3国間の輸送で、米国向け貨物輸送の需要増大への対応と、年末と年度末で台北線の需要の盛り上がりを見込んで、まずは臨時便(10月31日、11月7日:成田発、11月1日、11月8日:台北発)として運航する。

ANAでは、需要が増大する米国向け貨物で、保有するボーイング767型フレーターでは運搬する貨物の量をまかないきれないことから、今回、大型機のボーイング777型フレイターを成田=台北線で投入することにした。

<台北からの貨物の荷降ろし作業>>
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第1便の「NH9895」は、10月31日午後10時28分に日本から台北に電子部品など総重量46トンの貨物を積み、成田空港を離陸、11月1日午前12時41分に台北に到着した。

一方、往路便の「NH9896」は、日本と米国向けのPCや5G関連のスマホの電子部品、ICチップや半導体部品など総重量95トンの貨物を載せて、11月1日午前3時21分に台北を離陸し、同日午前6時48分に成田空港に着陸した。

<浦野敏央 ANA Cargo 成田ウェアハウスオペレーションセンター副センター長>
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浦野敏央 ANA Cargo 成田ウェアハウスオペレーションセンター 副センター長は「新型コロナの影響で去年の9月以降、当社の貨物便はフル稼働で需給がひっ迫している状態。北米(米国)向け貨物のニーズが非常に多いほか、東南アジアからの貨物も増えている。今回の台北便もこうした状況に対応するもので、下期以降は貨物便の体制を強化していきたい」と述べた。また、貨物事業について「今のANAの収入を支える重要な位置付けになってきている事業。しっかりとやっていきたい」と話した。

ANAでは、12月以降もボーイング777型フレイターを使った成田=台北線を運航するかについては、貨物便の需要動向をみて検討するとしている。

■「成田=台北線」の概要
運航日:10月31日、11月7日(成田発)、11月1日、11月8日(台北発)
「NH9895」(成田→台北)
出発予定:22時20分
到着予定:1時35分(※現地時刻)
「NH9896」(台北→成田)
出発予定:3時35分(※現地時刻)
到着予定:7時50分

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