兵機海運が2月14日に発表した2022年3月期第3四半期決算によると、売上高116億1800万円(前年同期比20.3%増)、営業利益4億2600万円(174.8%増)、経常利益4億5700万円(149.4%増)、親会社に帰属する四半期純利益3億1200万円(1.4%減)となった。
内航事業は堅調な国内需要を背景に鉄鋼各社の増産に伴い、主力貨物である鋼材の輸送量が増加したことで売上高は49億4900万円(18.9%増)となった。営業利益は輸送量の伸びが支配船舶の効率的な配船に繋がり2億300万円(158.5%増)となった。
外航事業では、各国で新型コロナウイルス感染防止による経済活動の制限が段階的に緩和されるとともに、主力航路の日露航路で輸出貨物の輸送が前期減少の反動もあり好調に推移。また、日台航路でもスポット輸送の機会が増加し順調に推移した結果、売上高は10億7500万円(19.8%増)、営業利益は4800万円(278.5%増)となった。
港運事業では、一部荷主で原材料供給不足に起因する輸送の取り止めなど物量減の動きもあったが、前期から続く内食需要増大による食品類をはじめとする輸入貨物の取扱が堅調に推移。また、スポット案件の受注に注力したこともあり、売上高は45億200万円(27.6%増)、営業利益は1億1700万円(620.3%増)となった。
倉庫事業では、コロナ禍による物流の停滞などで一般倉庫では厳しい状況が続いたものの、危険物倉庫に特化した営業活動によって兵庫埠頭物流センターの危険物倉庫が順調に稼働し、売上高は10億9000万円(2.0%増)となった。営業利益は、2020年度に摩耶倉庫を売却し、兵庫埠頭物流センターへシフトしたことによる原価の圧縮効果等で5600万円(19.8%増)となった。
通期は、売上高140億円(7.7%増)、営業利益4億円(114.9%増)、経常利益4億円(90.8%増)、親会社に帰属する当期純利益2億8000万円(13.6%減)を見込んでいる。
兵機海運 決算/4~6月の売上高は33.9億円、営業利益1.8億円