トルビズオンは6月10日、佐賀県多久市、笹川工建、ソフトバンクの協力により実施したドローン空路(空の道)に関する実証実験を受け、ドローン物流空路のリスクアセスメントサービス「ソラシェア」を開始したと発表した。
<ドローン物流空路のリスクアセスメントサービスを開始>
ソラシェアは、上空飛行の合意の取れた土地を繋げ、ドローンの定期航路となる「空の道」をつくるというプロジェクト。これにより第三者上空を飛行するドローンの利活用を促進する。
ドローンは物流・災害調査・一次産業等、さまざまな分野の社会課題解決を期待されており、同社では多久市をはじめ数多くの自治体と航路開拓及び実証実験を進め、2026年までに全国で4500本、総延長1.5万kmの空の道を作る計画だ。
地域にとって安心・安全な空路を敷設するためには、XYZ軸の全てにおいて飛行の精度が求められる。そこで、準天頂衛星「みちびき」などのGNSSから受信した信号を利用したRTK測位を活用し、誤差数cmの精度でドローン飛行が可能かどうか実験を行った。
実証実験の役割は、笹川工建がドローンオペレーションを、ソフトバンクが高精度測位サービス「ichimill」を提供。多久市が飛行ルートを許可し、トルビズオンが空路リスクアセスメント・調査プロジェクト管理を担当。
<検証内容>
実験では、ドローンにソフトバンクのGNSS受信機「LC01」を搭載した上で、①湾曲が続いてる用水路:XY軸(平面)方向での誤差、②高低差が激しい山間部:Z軸(高さ)方向での誤差のルートについて、上空での正確な位置情報を取得。同時に、このデータとRTK測位「有り」と「無し」の測位情報を比較することにより、これらの精度を確かめた。
<実験結果>
同実験をもとにトルビズオンは、ネットワークRTKの精度が安心・安全な空路デザインにおいて実用に値することを確認し、全国を対象にドローン物流空路のリスクアセスメントサービスを開始。また、ソラシェアの利用と「ichimill」の販売をセットで行うことで、より安心、安全な運航管理体制を実現するとしている。
■実験概要
日時:2022年5月27日 9:00~12:00
場所:佐賀県多久市西多久町大字板谷付近
使用機材等:マルチコプター型ドローン(DJI M300 RTK)、地上プロポ用ドングル及びSIMカード、Ntrip(ネットワークRTK)デモアカウント、GNSS受信機(LC01)
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