澁澤倉庫は6月23日、電動車両事業を手がける中国・BYD(比亜迪)社の日本法人であるBYDジャパンと、カーボンニュートラル社会の実現とサーキュラーエコノミー(循環経済)転換に寄与するビジネスを協働するため、業務提携契約を締結したと発表した。
<BYDジャパンの劉学亮社長(左)、澁澤倉庫の大隅毅社長(右)>
提携に基づく取り組みの第1弾として、澁澤倉庫グループがBYD製の電動フォークリフトとEV商用バンを導入し、両社でこれらの車両に搭載されたバッテリーの循環利用に向けた枠組み構築を進める。
具体的には、澁澤倉庫で車両電源として利用したバッテリーを、倉庫施設等の定置型蓄電池や、施設通常電源、災害時非常用電源として2次利用。
されに、2次利用済みで低容量のバッテリーについても、活用できる設備へ転用するほか、使用済みバッテリーのパーツについて再資源化を検討し、それらを利用するバリューチェーンを構築するなど、3次利用へとつなげる。
こうした取り組みによって、澁澤倉庫グループはサーキュラーエコノミー転換への寄与を目指す。また、BYDジャパンは中国仕様だった電動フォークリフトの日本市場仕様への変更や、車両開発に役立てる。
今後、両社はバッテリーの循環利用のモデルを確立させるとともに、BYD製品の強みである耐久性を生かし、リンク部品の循環利用や、サブスクリプションサービスの提供を検討するなど、協働によって持続可能な社会に貢献するビジネスモデルを追求していくとしている。