ANA ホールディングス(ANA HD)と、双日グループの合成樹脂商社である双日プラネットは9月29日、使用済みの航空貨物用プラスチックフィルム等を回収し、ANAで使用するプラスチック製品に再生することで、プラスチックを廃棄しない循環型スキームを共同で立ち上げたと発表した。
日本の航空会社として初の取り組みとなる。
スキームの概要は、1. 日本国内の空港にて使用済みの航空貨物用プラスチックフィルム等をANAにて回収。2. 回収したプラスチックフィルム等に付着したラベルやテープ類等付着物を除去し、圧縮。3. 双日プラネットにて圧縮されたプラスチックフィルムを回収し、ペレットに再生。4. ペレットをANAで使用するプラスチック用品製造メーカーに納入。5. 再生品をANAにて再利用。
ANAグループは中長期環境目標において資源類の廃棄率を2030年度までに2019年度比で70%以上削減、2050年度までにゼロにすることを目指している。双日プラネットはANA HDとのこの取り組みを始め、航空業界のみにとどまらずその他の産業においても、2022年4月施行のプラスチック資源循環促進法(プラ新法)を考慮した使用済プラスチックの国内資源循環スキームを構築し、環境負荷低減に貢献することを目指している。
昨今、回収されたリサイクル素材活用の情報開示等、従来以上に厳格な環境対応を求める動きが世界各国で活発化している。ANA HDと双日プラネットは今後もプラスチックをはじめとした資源類の廃棄量削減に向けた取り組みを推進し、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。
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