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UDトラックス/神戸製鋼と大型トラックのレベル4自動運転実証

2023年01月26日/IT・機器

UDトラックスは1月26日、神戸製鋼所の加古川製鉄所で、レベル4(特定条件下における完全自動運転)自動運転技術搭載の大型トラック「クオン」を用いた自動搬送の実証実験を、2022年8月末~10月末にかけて実施したと発表した。

<加古川製鉄所でのレベル4自動運転実証実験>

実証実験は、製造現場でのプロセスの効率化や人材不足等の課題解決を目的としたもの。加古川製鉄所内の水砕スラグ運搬コースの一部ルートを使用し、レベル4限定領域自動運転技術を搭載したUDトラックスの大型「クオン」のダンプトラック1台が重さ17トンのスラグを積み、複数の異なる地点を自動搬送した。

実証実験では、実際のオペレーション環境下で、自動運転技術の正確な運用、センサー類のロバスト性(構造物など外乱の影響によって変化することを阻止する性質)、自動運転と車両システムの信頼性を確認することを目標に設定。

今回、水たまりや段差、ぬかるみなどのある過酷な不整地、また、雨や霧など様々な天候下で、車両に組み込まれたSensible4社の自動運転システムが正しく作動することを確認した。

また、タイヤからステアリングに外乱が入る不整地での走行でも、クオンに採用されている電子制御ステアリング「UDアクティブステアリング」により、高精度かつ安定した走行を実現。さらに、衛星からの信号が構内のさまざまな施設によって遮断されやすい環境であっても、GNSS-RTKと3D-LiDAR両方を用いた測位とナビゲーションに従い、記録した走行経路を車両が正確に走行することを実証した。

また、今回の実証実験では、搬送だけでなく一連のオペレーションの自動化も実現。ホイールローダーで積み込まれたスラグが、オペレーターの指示を受けてあらかじめ登録されたスラグ投入口(ホッパー)へ自動搬送し、荷下ろし場では新明和工業の自動ダンプ機能によって、スラグがホッパーに流し込まれた。

UDトラックスは、大型トラックの自動化と電動化で社会課題の解決に貢献するため、2018年に策定した次世代技術ロードマップ「Fujin & Raijin(風神雷神)― ビジョン2030」に従って取り組みを進めている。

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