日本郵船とギリア社は1月30日、日本郵船がギリア社に出資参画することに合意し、資本業務提携契約を締結したと発表した。
今後、両社は自律運航船や避航操船の技術開発といったR&D領域で協業するとともに、日本郵船での営業部門、バックオフィス部門などの業務プロセスにギリア社の持つAI技術を導入し、DXを推進する。
日本郵船はグループを挙げて次世代の船舶に関わる技術領域を強化してきた。一方ギリア社は、多数の製品化やサービス化を通じて、深層強化学習、画像/自然言語処理からエッジ端末でのAI開発まで、幅広くかつ深い技術力を磨き、創業以来、多種多様な業界の顧客へ多岐にわたるAIソリューションを提供することによる利益向上、業務改革を進め、AIの社会実装の拡大に取り組んできた。
オープンコラボレーションによる技術開発の時代が到来している今、両社は戦略的パートナーシップを築くべく、資本業務提携契約を締結したもの。
提携の内容は、両社の各得意分野や経営資源を有効に利活用し、協働して新たなサービスや製品等を開発すること。これには、「デジタルエンジニアリング、デジタルツイン等の次世代の開発手法や設計に関わる技術領域の強化」、「自律運航船、新エネルギー活用等の次世代の船舶に関わる、脱炭素を見据えた運航上の技術革新」、「海運事業全般を通じた運航上の安心、安全の確保に関わる技術領域の強化」、「AI技術導入によるオフィス業務効率化の促進」が含まれている。
そして、その結果「得られるデータやノウハウ等を有効に利活用し、新たな事業上の価値を共創すること」、「協働して開発するサービスの日本国内および海外におけるマーケティング、広報、販売等の協力」、「人材交流等による各種技術の研究や人材教育の促進等」で両社は協働していくとしている。
この提携により、両社は今後、日本郵船におけるAI技術の実用化に取り組み、将来的には先進的かつ実用的なAIサービスの創出と活用により、日本国内に限らず世界の海運業界をリードし、海運業界全体の一層の発展につなげることを目指す。
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