マップルは2月9日、「業務用カーナビSDK」のオプションとなる「地図データメンテナンス機能」の提供を10日から開始すると発表した。これにより、これまでのカーナビでは案内出来なかった敷地内の道路や私道などもルート案内することが可能となり、ラストワンマイルの到達を強力にサポートする。
＜「業務用カーナビ」に新機能 イメージ＞
同機能は、従来のカーナビ用地図データでは編集できなかった道路ネットワークデータに、顧客自身で道路データを新規追加・編集することができるオプション機能。道路ネットワークデータに格納されていない進入路や、空港、製鉄所、化学プラント、鉱山、テーマパークなど、敷地内を車で移動する機会の多い広大な敷地を有する施設で、敷地内の設備点検などの定期巡回や、トラブル発生個所への迅速な移動に活用できる。もちろん、敷地外では通常のカーナビゲーションとして利用可能。既存の道路と接続すれば、敷地の内外で連続したルート探索、ルート案内が可能となる。
＜案内事例：敷地内道路の誘導 直近の最近傍地点を目的地とするため、入り口とは関係ない地点へ誘導してしまう＞
＜構内道路を追加すれば、入場口から目的地まで適切なルートを引くことが可能＞
例えば、空港の業務車両用の道路データを作成すれば、今までできなかった空港内のルート探索ができる。追加した道路ネットワークデータに対し、「交差点名」「一方通行」「通行止め」といった情報を一部付与できるほか、同社はネットワーク追加作業も受託対応している。
＜編集事例：道路追加前後比較＞
また、道路データの整備が十分でない団地内の道路を追加することで、建物の直近までルート探索、ルート案内が可能となる。
「カーナビ機能で利用する地図の鮮度は飛躍的に向上している一方、広大な施設の構内道や進入のための私道などのラストワンマイルを適切に案内するための道路ネットワークデータ整備は未だ十分とはいえない」と同社。こうしたなか、昨今の人材流動などに伴うラストワンマイル問題の対応策の一つとして、同機能の開発・実装を進めてきた。
