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Industry Alpha/大洋紙業の物流倉庫スマート化へ取組み開始

2023年03月14日/IT・機器

工場・倉庫のスマート化事業を展開するIndustry Alphaは3月14日、梱包資材の販売及び物流請負事業を展開する大洋紙業の物流倉庫における入荷から出荷までの物流ラインの自動化に関する取組みを開始。大規模な立体倉庫を導入しなくても、既存倉庫のスマート化により省人化・物流ラインの自動化を実現すると発表した。

<物流倉庫の自動化へ取組み(イメージ)>
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両社は物流倉庫を間借りし、Industry Alphaが搬送・ピッキングの課題を、大洋紙業が梱包の課題に取り組んだ。従来の倉庫では、ピッキングと搬送に多くの従業員の労力が関わっており、作業スピードや精度に個人差が発生し課題となっていたが、両社は業務の全体オペレーションが最適になるよう解決案を設計した。

具体的には、Industry Alphaはまず、ピッキングと搬送を同時に行えるピッキングアシストAGVを開発、6台を導入し省人化を図った。また、WMSのピッキングリストを、経路を考慮した最適な順番で並べ替える、順序最適化モジュールとピッキングアシストAGVを組み合わせることで、複数台のAGVの最適経路を自動で算出するシステムを実現。梱包ラインでは、自動製函機を導入し、段ボールの組み立てと梱包を自動化した。さらに、自動ラベル貼り付け機を導入することで、入庫から出庫までの一連の流れの中で人が行う作業が、積み下ろし、ピッキング、積み込みのみで完結するスマート倉庫へと変革した。

これにより、人+ロボットのピッキング時間は50秒/ピック(大洋紙業物流受託業務実績による)から30秒/ピックに短縮。また、人+自動ライン時間は60秒/件(実績値)から30秒/件となった。

さらに、スマート化により庫内業務のデータ蓄積が可能になったことで、出荷頻度や出庫頻度のデータ分析から入庫、入荷の最適化が実現。今後、ロボットアームとAMRを組み合わせることで、今回の取り組みで人が行っている、積み下ろし、ピッキング、積み込みを自動化し、無人倉庫の実現を目指す。さらにロケーション管理を行うことで、出荷時にピッキングの効率がよくなる配置を算出するなど、さらなる省人化・スマート化を推進する。

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