工場・倉庫のスマート化事業を展開するIndustry Alphaは4月16日、アサヒ飲料の物流センターにおいて、フォークリフトの作業分析、製造・物流の自動化の検討を開始したと発表した。
アサヒ飲料では、倉庫作業の効率化や自動化を検討するうえで現状のフォークリフトの稼働状況の把握、自動機導入の際の効果算出に課題を抱えていた。
Industry Alphaは既設のフォークリフトに外付けで設置可能な作業分析ボックスを開発。「それぞれのフォークが稼働時間の何割を積み込み／積み下ろしに費やし、何割を空での走行に費やしているか」などを可視化することで、自動化検討に貢献する。
＜赤外線センサー等を用いたフォークリフト作業分析ボックス（参考画像）＞
作業分析ボックスには、赤外線センサーやカメラが格納されており、位置情報や積載荷物の有無が取得できる。これにより、各フォークリフトの作業分析やヒートマップなどを分析できる。
特徴は手軽さ。工場や倉庫などの環境側に機器を設置することなく、ボックスを既存のフォークに取り付けるだけで、フォークの稼働状況を可視化することができる。
労働力不足に直面する物流業界では、自動化のみならずフォークマンの不足が深刻化しており、運用に必要なフォークリフト台数の削減が各現場で求められている。しかし、AGF（自動フォークリフト）の現場への導入はなかなか進んでいないのが現状で、AMR（自律走行ロボット）と有人フォークリフトを併用する形での「半自動化」も注目されている。
Industry Alphaは、同ソリューションについて、「フォークリフトの作業分析は効果測定のみならす、AMRとの協調制御にも役立てることができる」とし、今後、製造・物流業界の課題を解決することで日本の産業界に貢献していく考えだ。
