Industry Alphaは10月25日、愛知県による補助金「新あいち創造研究開発補助金」に採択されたと発表した。
<Industry Alphaの低床型 AMR「kaghelo(カゲロー)」>
「新あいち創造研究開発補助金」は、産業空洞化に対応するために2012年度より愛知県が実施している補助金制度。ロボットや情報通信など今後成長が見込まれる分野の企業を対象に、今年度は61社が採択されている。
Industry Alphaは、独自に低床型AMR「kagero」を開発。AMRの自律走行アルゴリズムの品質向上を目的として、今回の補助金を利用して、ソフトウェアのアップデートを進めていく。
AMRは、赤外線センサーを用いてルートを自己判断し、自走する自動搬送ロボット。既存のAGVとは異なり、磁気テープやQRコードの誘導が必要ないため、導入やレイアウトが容易なことや、作業員と連携した柔軟な動きが可能となる点がメリットだ。
一方でAMRには課題もある。事前に倉庫など作業場所のデータ入力や経路生成などを行う必要があることに起因する、ソフトウェアの性能に関連する問題だ。
現在使用されているAMRの多くは、ソフトウェアにオープンソフトウェアが使用されているため、エラー対応が困難だったり、細かい設定に制限がある場合がある。Industry Alphaはこの諸問題に対し、ソフトウェアを自社開発して対策する道を進めてきた。
今回の補助金により、この取り組みをさらに強化し、日本の製造業の根幹である工場・倉庫の省人化に貢献していく、としている。
Industry Alpha/AMR実証実験が山梨県事業に採択