関通は4月14日、飲食DXプラットフォーム「ロカルメ・オーダー」を運営するスパイスコードと資本業務提携を締結したと発表した。
この提携により次世代汎用OMSの開発や相互での顧客・物流・販売チャネルをシェアするビジネススキームの実現、 AI・MLなどを駆使したWMS(Warehouse Management System)の共同開発を推進する。
今回の協業により、3つの領域で様々な取り組みを推進していく予定だ。1. 次世代汎用OMSの共同開発、2.食品取扱事業者の顧客・物流・販売チャネルのシェアリング、3.クラウドトーマスの機能強化だ。
スパイスコードが提供する飲食DXプラットフォーム「ロカルメ・オーダー」の機能をベースに、関通が行ってきた受注処理業務のノウハウ、自動化のノウハウを組み合わせることで、『受注処理業務の完全自動化』をさらに促進させ、顧客の販売機会増や在庫連携など様々なメリットが提供できる。受注処理業務の自動化に留まらず、クラウドトーマスとの自動連携を行うことで、物流現場での波動対応にリアルタイム性が加わり、出荷量増加にも寄与することができる。
また、スパイスコードが持つAPI連携やAI・機械学習に関する知見・ノウハウをもとに各種ECモールや販売サイトとの自動連携まで拡充することも可能となる。
さらに、関通の冷凍冷蔵物流サービスを利用している顧客へ、さらなるサービスの拡充が見込めるとともに、顧客への販路拡大の提案が可能となる。
そして、AIや機械学習などの最適化技術を取り込むことにより、世界で戦えるWMSの共同開発を推進し、API連携などのシステム連携の強化ならびに拡充を行い、クラウドトーマスを利用している顧客へのサービス拡張や利便性の向上を行う。
なお、協業の背景には、1.物流の2024年問題、2.国内で発生するフードロス問題、3.社会の不均衡問題があった。
物流の2024年問題については、共同配送の実現や最適化技術などによる配送の効率化が急務となっている。国内で発生するフードロス問題では在庫の見える化、需要予測技術によって、必要なものを、必要な時に、必要な量を製造するといった最適化が求められている。社会の不均衡問題では、需給のマッチング技術によって、地域間の価値移動をなめらかにし、地域間格差を緩和する必要がある、としている。