川崎汽船は8月28日、NAVTOR社が提供する船舶モニタリングシステム「NavFleet」を採用し、8月25日に駐日ノルウェー大使館立ち合いの下、このシステムの利用と機能拡張を通じた24時間365日の船舶モニタリング・サポート体制の構築発展に関して、NAVTORと覚書を取り交わしたと発表した。
＜調印式の様子 前列左より、NAVTOR AS CEO Mr.Tor A. Svanes / 川崎汽船 綾 清隆 専務執行役員＞
NAVTORはノルウェーに本社を置き、電子海図提供をはじめとした海運DX事業を展開しており、高いソフトウェア開発能力と豊富な経験を有している。
NavFleetは、クラウドを介した船陸間データ送受信によって陸上側に本船の位置情報と気象・海象、予定航路を表示させ、潜在的な航行リスクに対して自動アラートを発出することで航海事故を未然に防止するための、総合的な船舶運航プラットフォーム。NavFleetではさらに、さまざまなシステム連携によって各種船舶データを収集・統合することで、船隊全体の運航状況が一目で把握できるようになり、業務の自動化や各種法令対応の簡素化、そして船隊のより安全な航行の支援をさらに確実なものとすることが期待できる。
同社は、2022年に公表の中期経営計画で掲げた事業戦略を実現するために安全・船舶品質管理体制の強化を推進している。経験と人材を擁する船舶管理ノウハウと、それを補完するテクノロジーとの両輪で安全運航と輸送品質管理を極めることで、競争力および企業価値の向上を図っていくとしている。
