商船三井と商船三井ロジスティクスは9月1日、日本顧客向けにアフリカの輸出入とアフリカ内での物流の相談窓口として、ケニアのナイロビにジャパンデスクを共同で設置したと発表した。
アフリカでは、道路、港湾施設、鉄道、空港などの不十分なインフラや、治安、国境での煩雑な手続きなど、さまざまな問題が効率的な物流の妨げとなっている。加えて、アフリカ各国への輸出では、船積み前検査の要否や内容が異なり、各国で異なる複雑な税金体系も存在する。
新設したジャパンデスクでは、アフリカ物流に特化した日本人の専任者を配置し、それぞれの顧客向けにカスタマイズした最適な物流ソリューションを日本語で提案できる体制を整えた。
商船三井グループは、ケニアに現地法人MOL Shipping（Kenya）と商船三井ロジスティクスのナイロビ支店を有し、アフリカ発着の海上輸送、航空輸送のフォワーディング事業を行っており、2023年5月には、モーリシャスを拠点とするコングロマリット ロジャーズ・グループの物流部門Velogic（べロジック）のケニアにおけるロジスティクス子会社General Cargo Service（GCS Velogic）と戦略的提携を目的とした覚書を締結し、ケニアや周辺諸国でフォワーディング、通関、倉庫マネジメント、陸送等を含むトータルロジスティクスサービスを共同で提供している。
また、同年7月には、ナイロビで商船三井グループ初となるアフリカでの自社グループ運営の倉庫の営業も開始。同倉庫は、食料や医薬品取り扱いの免許を保持しており、主要空港のジョモ・ケニヤッタ国際空港まで車で15分ほどの距離にあり、ナイロビの内陸コンテナデポに隣接している好立地にあることから、国際物流に適したロケーションにある。
商船三井グループは、経営計画「BLUE ACTION 2035」のポートフォリオ戦略・地域戦略で、アフリカを含む新興国地域での物流事業等の非海運事業の新規開拓・拡大を掲げており、今後も引き続きアフリカ地域での事業推進に取り組んでいくとしている。
＜ナイロビ倉庫＞
■ナイロビ倉庫（MOL Logistics Holding（Europe） Nairobi Branch Nairobi Warehouse）
の概要
所在地：C21 – C22, Atlantis Business Park, Next to ICD, ICD Road, Embakasi, Nairobi – Kenya
総床面積：1620m2
主な機能・スペック：CCTV（セキュリティーカメラ）24時間作動、1入庫口・1出庫口、電動フォークリフト1台、ハンドリフト3台、1500ラックと床置きスペース
