JR貨物が10月11日に発表した2023年度上半期の輸送動向によると、輸送実績はコンテナ貨物が872万4000トン(1.9%減)、車扱は388万トン(8.4%増)で、合計1260万5000トン(1.1%増)となった。
同期は、新型コロナウイルスの行動制限が緩和されたものの、原材料費高騰に伴う物価上昇等により国内消費の回復が鈍いことに加え、夏季に大雨による山陽線不通や台風の影響を受けたことから、輸送実績は前年を下回った。
コンテナは、自動車部品が半導体不足の解消が進み自動車生産が回復傾向にあることから前年を上回ったほか、農産品・青果物が前年に奥羽線不通による減送が発生していたことから今年は増送となった。
一方で、化学薬品・化学工業品は製品値上げと原材料費高騰による需要減の影響を受けて低調に推移したほか、紙・パルプは需要の低迷による生産減により前年を下回った。
車扱は、石油が行楽需要の回復によりガソリンを中心に増送となったほか、セメント・石灰石が顧客工場の修繕時期の変更により増送となった。