川崎汽船は10月23日、シナモン（以下、シナモンAI）が開発したAI-OCR技術を活用し、ドライバルク船の積揚げ荷役作業記録書から必要情報を抽出し滞船料と早出料を自動計算し、本船停泊時間の計算書を自動作成するシステム「CHRONUS（クロノス）」を開発したと発表した。
＜CHRONUSによる業務イメージ＞
今回開発・実用化したCHRONUSでは、港や荷主などにより異なる書式の積揚げ荷役作業記録書の情報を読み取り、本船の到着から荷役作業の開始と完了、本船の出航までの時系列の荷役作業記録を認識し、予め取り込んだ貨物輸送契約の条件に基づいて滞船料と早出料を自動計算し、本船停泊時間の計算書を作成することができる。
計算書の作成はバルクキャリア運航業務に欠かせない仕事ではあるものの、作成に要する時間や工数は個々の担当者の実務経験の長短に左右され、計算ミスなどが発生することもあったという。
同社ドライバルク部門では、個人の経験に依存しない業務フローの標準化と業務プロセスの効率化を進め、顧客の運航サービスの向上につなげていく考えだ。
