東京建物、東急不動産、西日本新聞社、丸紅は4月5日、福岡市東区でマルチテナント型物流施設「T-LOGI福岡アイランドシティ」を竣工したと発表した。
「T-LOGI福岡アイランドシティ」の延床面積14万8350m2は、九州に所在する物流施設として最大の規模。すでにテナント企業として、司企業、アサヒロジ、ナカノ商会、ライフサポート・エガワの入居が決定している。
福岡高速6号線「アイランドシティ」出入口から1.4kmの場所に位置し、福岡市中心部の博多駅周辺まで15分でアクセス可能。加えて、九州の大動脈である九州自動車道「福岡IC」にも13分でアクセスでき、福岡市街地への配送と九州全域への広域配送の双方に対応が可能な環境に立地している。
また、本州と九州全域をつなぐ物流拠点としての運用も可能で、2024年問題に伴う長距離ドライバー不足の軽減に寄与することもできる。
同施設が近接する博多港は、アジアをはじめとする海外貨物のゲートウェイとなっており、今後も日本各地と世界をつなぐ港としてさらなる発展が見込まれている。
建屋は6階建てのダブルランプウェイ型で、1~4階は最小区画面積3770m2から利用できて平屋利用が可能。一方、上層部の5・6階はメゾネットでの利用が可能で、テナント企業の多様なニーズに対応できる施設設計とした。
5・6階には最大6パレット対応可能な高スペックの荷物用エレベーターと、垂直搬送機(かご車・パレット兼用)をそれぞれ4基ずつ設置したことで、効率的な縦搬送を実現。また、メゾネット利用でありながら可能な限り倉庫内の壁を少なくしており、通過型・保管型のいずれにも対応が可能になっている。
また、休憩室を各階に設置することで、大規模物件の課題である移動時間を短縮し、就業者に快適な休憩時間を提供。無人コンビニも併設してあり、建物内で食事をとることができる。
同施設では環境に配慮した取り組みとして、屋上太陽光発電を実施。東急不動産が発電事業者として屋根上全面に太陽光パネルを設置しており、発電された電力は商用電力と併せて施設内で自家消費するとともに、施設内で消費しきれない余剰電力を一般送配電事業者の送配電網を用いて他の施設に送電し、再生可能エネルギーを余すことなく活用する。
同施設はこうした自家発電・自家消費の仕組みにより、環境に配慮した施設の証である「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」の最高ランクであるZEB認証を取得しているほか、「CASBEE」のSランク認証取得も予定している。
■「T-LOGI福岡アイランドシティ」
所在地:福岡市東区みなと香椎4-1-1(住居表示)
交通:福岡高速6号線「アイランドシティ」出入口から1.4km
西鉄バス「みなと香椎第二」バス停から0.3km
敷地面積:3万9306.83m2(1万1890坪)
延床面積:14万8355.54m2(4万4880坪)
構造・階数:RC/S造 地上6階建て
形状:ダブルランプウェイ型
耐震区分:耐震
プラットフォーム:1~5階 高床式1.0m
梁下有効天井高:各階5.5m
床荷重:1階2.0t/m2、2~6階1.5t/m2
ドックレベラー:1~5階に各7基
トラックバース:1~5階に各36台分(40ft・10t接車可能)
駐車場:285台(管理用を含む)
トラック待機場:9台
設計・施工:三井住友建設
竣工:2024年3月