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三井E&S/世界初、燃料電池門型クレーンの商業運転開始

2024年05月16日/IT・機器

三井E&Sは5月16日、米国子会社のPACECO(パセコ)と、ロサンゼルス港で、世界初となる燃料電池を搭載したラバータイヤ式門型クレーン「MITSUI-PACECO H2-ZE TRANSTAINER CRANE(H2-ZE TRANSTAINER)」の商業運転を開始したと発表した。

<商用運転を開始した燃料電池駆動ラバータイヤ式門型クレーン>
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一般的なディーゼルエンジン発電機を搭載したタイヤ式門型クレーンは、排出ガスの大きな要因となっていることから、港湾のゼロエミッション化に向けて、クレーンの電動化が有効な手段として求められている。

H2-ZE TRANSTAINERは、水素を使用して発電するため、電動化に必要な地上給電設備への投資を節減することが可能。また、従来のディーゼルエンジン発電機を搭載したクレーンと同等の荷役能力が得られることを確認しており、現行のオペレーションに影響を与えずに電動化を実現できる。ディーゼルエンジン発電機を搭載した既存のクレーンを、水素駆動に改造することも可能。

今回のプロジェクトでは、新たに製造したH2-ZE TRANSTAINERをロサンゼルスのYusen Terminalsで実際の商業荷役に投入し、さらなる改良を目的として開発段階で得られたデータを検証する。

プロジェクトは、クリーンな水素の地産から港湾荷役機器による使用までを実施する水素サプライチェーンの実証事業の一環であり、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成を受けて実施している。

H2-ZE TRANSTAINERを設置したロサンゼルス港のほか、同じくカリフォルニア州にあるロングビーチ港では、港湾のゼロエミッション化が求められるなか、2030年までにすべての荷役機械をゼロエミッション化するClean Air Action Planを掲げている。

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