エスライングループ本社が8月8日に発表した2025年3月期第1四半期決算によると、売上高130億7400万円(前年同期比8.2%増)、営業利益1億6200万円(42.6%増)、経常利益2億1200万円(34.9%増)、親会社に帰属する当期利益1億400万円(3.0%減)となった。
セグメント別では、物流関連事業の売上高は128億7500万円(8.3%増)、営業利益は3億2400万円(50.4%増)となった。
トラックによる企業間輸送を主とする「輸送サービス部門」では、社会・経済活動の正常化が進み、経済活動は回復に向かうと期待したが、生活関連商品の価格値上げによる影響で、消費活動に力強さが見られず、特にto B向けの小口貨物の輸送物量は前年割れの状況が続いている。
このように特積み貨物の輸送物量が伸び悩むなかで、同社グループの今年度の目標である「新しい運ぶを創る」の取り組みの一つとして、東名大の港湾地区での輸入貨物や、中部や九州地区を中心とした地域貸切輸送を専門的に取り扱う部署を立ち上げ、新しい輸送領域での取扱物量の拡大に取り組んできた。また、人件費や燃料費をはじめとする輸送原価の上昇分や、2024年問題の影響による協力会社からの値上げ要請等、増加する費用をカバーするために、運賃値上げ交渉や燃料サーチャージの収受等、収入確保に向けた営業活動を継続して取り組んできた。その結果、輸送サービス部門全体では増収となった。
商品保管や物流加工を行う「物流サービス部門」では、従来から取り組んでいる食品関連(主に菓子類メーカー)の取引先からの商品保管および配送業務の取扱物量が順調に推移する等、各物流センターでの保管貨物量や物流加工業務が増加したことにより、増収となった。
なお、公開買付者(トモエ)による本公開買付けおよびその後の一連の手続を実施することにより同社株式が上場廃止となる予定であることから2025年3月期の業績予想は記載していない。