日本郵船は8月19日から9月2日にかけて、フィリピンのマニラ近郊でTransnational Diversified Group(TDG)と共同運営する商船大学NYK-TDG Maritime Academy(「NTMA)の学生と日本で海事産業について学ぶ学生との国際海事交流プログラム実施した。
<集合写真(富山高等専門学校、広島商船高等専門学校、弓削商船高等専門学校)>
日本からは神戸大学、東京海洋大学、長崎大学、富山高等専門学校、広島商船高等専門学校、弓削商船高等専門学校の学生たち合計31名が参加し、NTMAで同世代の学生と交流した。
プログラムは日本とフィリピンで船員を目指す学生が、互いの国に約1週間滞在し、座学や実技研修、観光を通じて言葉や文化などの違いを体験することで国際感覚を養うとともに国籍を超えたネットワークを構築することが目的。2015年から毎年実施していたが、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止のため2019年を最後に中止していた。
プログラム要領は、神戸大学、東京海洋大学、長崎大学の学生がNTMAへ短期留学(8月19日から同月26日)。富山高等専門学校、広島商船高等専門学校、弓削商船高等専門学校の学生がNTMAへ短期留学(8月23日から9月2日)。NTMAの学生が広島商船高等専門学校や日本郵船、グループ会社を訪問(10月20日から同月26日を予定)で実施。
NTMAでは海事英語や日本語の授業に加え、ポンプの分解作業や実際に船に搭載されている航海計器を使用しての実習などに参加したほか、隣接する研修施設のNYK-Fil Maritime E-Training Inc. (NETI)の見学や学生スポーツフェスティバル、マニラ市内観光などが行われた。また、7月1日に女子寮が完成したことにより、プログラムでは初めて日本人女子学生が3名参加した。10月にはNTMAの学生が広島商船高等専門学校で短期留学を行うほか、日本郵船本店やグループ会社を訪問する予定。
参加した日本人学生からは「相手を尊重し、自分だけでなく常に周りを見て行動することの重要性が改めて分かった」「フィリピン人のアクティブでエネルギーに満ちた明るい性格が大好きになった」といった感想が、NTMAの学生からは「海事産業に関する知識や今後のキャリアについての情報交換ができ、とても有意義な時間だった」「一緒に過ごした時間は一生の思い出になった」といったコメントが寄せられた。
NTMAのAntonio Ramos Dael(アントニオ・ラモス・ダエル)学長は「本プロジェクトはNTMAにとって大変有意義で、私たちは長年の交流によって築かれた日本との絆と友情に感謝している。今回参加した日本とフィリピンの学生の皆さんが将来、船長や機関長、あるいは管理職、経営幹部として、海運業界のみならず自分たちが所属する社会で活躍することを楽しみにしている」とコメントした。
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