鴻池運輸は10月18日、インドでの都市ガス事業に新たに参画することを発表した。
インドでの都市ガス事業は、大阪ガスが推進していたもの。大阪ガスの子会社であるOSAKA GAS SINGAPORE PTE. LTD.が保有する日系コンソーシアムの株式の一部を、鴻池運輸が取得したことによる。
参入による事業内容は、インド南部を中心とした12GA(GA:都市ガス事業権を与えられたエリア単位)と、北中部を中心とした7GAにおける、都市ガス・LNG調達、受入・貯蔵、供給、販売・需要開発の実施だ。
インド政府は経済成長に伴うエネルギー需要拡大と低炭素化・大気汚染対策として都市ガスインフラ整備による天然ガス自動車の普及などにより、天然ガスの利用拡大を推進している。
インドにおける都市ガス事業はエリアごとで行われる入札によって決まり、落札事業者は一定期間の排他的なガス販売権やインフラ占有権を得ることができる。
大阪ガスはこれまで2度の出資を経て、I Squared Capital、AG&Pグループ、住友商事、海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)と共同で、インドにおける都市ガス事業に参入、事業拡大に取り組んできた。
現在の事業エリアは、インド南部の郊外を中心としたAG&P事業エリアと、インド北中部の都市部を中心としたThink Gas事業エリアがあり、事業面積はインド国土の1割に相当する約32万km2(日本の国土の約9割)に相当する。
鴻池運輸は都市ガス事業において、都市ガス製造所の保全や LNG 輸送、設備の運用管理・メンテナンスなど、長年にわたり大阪ガスの都市ガス事業とともに歩んできた実績がある。事業への参画後、事業に関わる物流やエンジニアリングなどの事業を通じて貢献することを目指す。