大阪ガスと鴻池運輸は11月11日、低炭素化に向けた取り組みとして、インドにおける都市ガス事業のさらなる発展を目指し、協業を開始すると発表した。
インドは、世界で最も人口の多い国であり、経済成長が著しい国。しかし、その一方で、大気汚染やエネルギーインフラ格差といった深刻な社会課題にも直面している。これらの課題解決に貢献するため、大阪ガスは長年培ってきた都市ガス事業のノウハウを活かし、インドでの天然ガスインフラ整備に積極的に取り組んできた。
大阪ガスは、インド南部の郊外を中心としたAG&P事業エリアと、インド北中部の都市部を中心としたThink Gas事業エリアにおいて、天然ガスの普及を推進している。これらの事業エリアは、合計でインド国土の約1割に相当する約32万km2をカバーしており、日本の国土面積の約9割に相当する広大なエリアだ。
鴻池運輸は、2008年のインド拠点開設以来、鉄道輸送事業、メディカル事業、鉄鋼事業など、多岐にわたる事業を展開し、インド市場に深く根差してきた。また、長年にわたり、日本国内における大阪ガスの都市ガス製造所の保全やLNG輸送、設備の運用管理・メンテナンスを担ってきた実績も有している。今後、物流およびエンジニアリングなどの知見を活かし、インド都市ガス事業へ貢献していく。
インド都市ガス事業では、将来的に、大阪ガスの国内ガス販売量の半分を超える規模に拡大することを目指し、積極的にサポートしている。鴻池運輸との協業により、他の事業パートナーとともにCNGステーションや天然ガス導管網など、天然ガスインフラのさらなる整備を進めていく。これにより、交通用を中心に、家庭用・業務用・産業用と幅広い分野で天然ガスの利用拡大が見込まれるとしている。