帝国データバンクは11月11日、2024年10月の全国企業倒産件数調査を発表し、倒産件数は925件(前年同月790件、17.1%増)と、30か月連続で前年同月を上回った。また、2024年としては5月の1016件に次いで2番目に多く、10月としては2013年の918件以来の900件超えとなった。
業種別にみると、7業種中6業種で前年同月を上回った。「サービス業」(前年同月187件→237件、26.7%増)が最も多く、「建設業」は、資材価格の高止まりや人手不足を背景に2013年10月(209件)以来の200件超えを記録した。
また、「運輸・通信業」(同35件→40件、14.3%増)は、5か月ぶりに前年同月を上回った。
主因別にみると、「不況型倒産」の合計は763件(同635件、20.2%増)となり、30か月連続で前年同月を上回った。
態様別にみると、「精算型」の902件のうち「破産」が864件(同735件、17.6%増)で最も多く、3か月ぶりに800件台となった。
規模別にみると、負債・資本金ともに小規模な企業の倒産が多数。負債額は「5000万未満」の倒産が554件(同481件、15.2%増)で最多、資本金規模では「個人+1000万未満」の倒産が643件(同551件、16.7%増)となり、全体の69.5%を占めた。
業歴別にみると、「30年以上」が最多で296件(同248件、19.4%増)、全体の32.0%を占めた。このうち、老舗企業(業歴100年以上)の倒産は16件(同11件、45.5%増)発生した。
倒産件数調査/9月では10年ぶり700件超 運輸・通信業は改善