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MOL PLUSほか/メタン熱分解技術で船舶用発電・推進装置利用の覚書を締結

2024年12月09日/国際

Hycamite TCD Technologies OY.(Hycamite)、MOL (Europe Africa) Ltd.(MOLEA)、MOL PLUS Co., Ltd.(MOL PLUS)の3社は、メタン熱分解 (メタンを水素と固体カーボンに分解する技術) を用いた船舶の発電・推進装置の利用促進を目的とした相互協力に関する覚書を2024年10月に締結したと発表した。

<上段左からNina Gronqvist(Hycamite), Matti Malkamaki(Hycamite), Laura Rahikka(Hycamite) 下段左からBruce Moore(MOLEA)、Alex Green(MOLPLUS UK デスク) >
20241209molplus - MOL PLUSほか/メタン熱分解技術で船舶用発電・推進装置利用の覚書を締結

Hycamite は、フィンランドのKokkolaに産業用メタン分解実証1号プラントを2024年9月に完成させ、2025年初めに稼働を開始する。MOLEAはHycamiteおよびMOL PLUS、MOLグループの技術チームと協力し、船舶用のメタン分解装置の開発を検討していく。

MOL PLUS は Hycamite が有する独自の低温メタン分解プロセスの社会実装により、まずターコイズ水素(メタン熱分解により生成された水素)を製造するための生産コストを大幅に削減し、有用な固体炭素をコンパクトな方法で水素の燃焼前に回収することによる脱炭素化を目指す。また、グローバルで多様性のある低炭素エネルギー供給網の構築を期待しており、関係会社間での用途探索を推進していく。

なお、Hycamite はフィンランドのKokkolaに本社を置くディープテックのスタートアップ企業。Hycamiteは、熱と独自のゼロエミッション技術を用いて、メタン分子をクリーンな水素と固体炭素に分解する技術を開発している。Hycamite 社製品は二酸化炭素排出量が少なく、顧客のニーズに合わせて高価値の炭素製品を製造し、工業的に大量生産することができる。Hycamiteのメタン分解技術は、フィンランドのオウル大学の応用化学における長年の研究に基づいている。

MOL (Europe Africa)は、ロンドンに拠点を置く商船三井の100%子会社。欧州・アフリカ地域において、長年培ってきた経験とノウハウを継承しつつ、顧客に商船三井グループ全体の総合力を発揮した、付加価値の高いサービスの提供に努めている。

MOL PLUSは、商船三井100%子会社のCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)。中長期的な視点で、海運業のビジネスモデル変革や新規事業創出を実現し得る国内外のアーリー、ミドルステージのスタートアップ企業を中心に幅広く投資を行う。スタートアップ企業が持つ斬新なアイデアやテクノロジーと商船三井グループがもつリソースに相乗効果を生ませ、『海運業と社会に新しい価値をプラスする』、新規事業の創出を目指し続けるとしている。

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