南海電気鉄道(南海電鉄)と泉北高速鉄道は、トラックターミナル事業について2025年1月20日に国土交通大臣からの合併認可を受けたことを発表した。
合併は、両社で締結した吸収合併契約に基づくもので、泉北高速鉄道におけるトラックターミナル事業について、自動車ターミナル法に定める認可の申請を行い、認可を受けた形だ。
これにより、4月1日からは、北大阪トラックターミナル(茨木市)と東大阪トラックターミナル(東大阪市)の運営を南海電鉄が行うこととなる。
北大阪流通センター及び東大阪流通センターは、高度経済成長期に自動車交通の激増や、人口・産業の都心部への過度の集中により生じる流通機能や都市機能の低下を解決するために、都市周辺部の交通要衝地に整備された一大流通拠点だ。
いずれもトラックターミナル流通倉庫、配送センター等が一体的に立地しており、スムーズな物流ネットワークを実現している。
泉北高速鉄道は、2014年7月1日に大阪府等から旧大阪府都市開発の株式譲渡を受け、南海グループとなった。以降、鉄道の利便性向上策を通じた泉北ニュータウン等の沿線活性化に加えて、物流施設の高度化等の収益力向上に取り組み、2022年4月1日にはシナジーの更なる発現を目的として完全子会社化を実施していた。
なお、今回の合併に伴う流通センター事業計画の変更はないとしている。
現在、北大阪流通センターでは高度化計画を進めており、これまでで最大規模の「北大阪トラックターミナルⅡ期棟(仮称)」は地上6階建、延床面積約18万m2のトラックターミナルと配送センターの複合施設となる予定だ。
2024年6月に建設工事に着工し、2026年3月の竣工を目指している。また、東大阪流通センターについても、今後敷地内の有効活用を図ることで、高度化の計画策定を進めていくとしている。
■北大阪流通センター施設概要
敷地面積:約32万6000m2
所在地:大阪府茨木市宮島2-5-1他
主な施設内容:トラックターミナル、流通倉庫、配送センター、大阪府食品流通センター
営業開始日:1974年3月1日
■東大阪流通センター施設概要
敷地面積:約21万3000m2
所在地:大阪府東大阪市本庄2-7-10他
主な施設内容:トラックターミナル、流通倉庫、配送センター
営業開始日:1968年2月15日