鉄鋼輸送等を手がける丸吉ロジ(本社:北海道)は4月17日、ドライバーの働き方改革と物流の2024年問題を解決するため導入した2つの施策を公表した。
国交省の法令労働時間を遵守しながら、ドライバーの年収12%アップを同時に実現したという。
対策は、アコーディオン幌シャーシの導入(実証動画を参照)だ。
鉄鋼輸送において荷物を保護するために必要なシート仕掛け作業は従来1~2時間かかっており、ドライバーにとって大きな負担となっていた。
アコーディオンのように開閉する「アコーディオン幌シャーシ」を導入し、作業を約30秒に短縮。荷物を降ろす時間も短縮されることから、荷下ろし場で他社ドライバーの待機時間削減につながり、納品先にも喜ばれているという。
<実証動画>
丸吉ロジでは、28台のアコーディオン幌シャーシを導入し、労働時間と労力を大幅に削減。ドライバーの働きやすさを飛躍的に向上させた。
2つ目の対策は、倉庫スタッフ社員とドライバーが連携する独自の「ワンチーム方式」の採用。
従来、ドライバーは積み荷の確認や指示など、運転以外の時間が長時間発生していたが、空きトラックへの積み荷準備を事前に完了させることでドライバーの待ち時間を削減。運転に専念できる時間を長くすることで、収入アップを実現した。
丸吉ロジの吉谷隆昭 代表取締役は、「物流は社会を支える重要なインフラであり、多くの人の力によって成り立っている。だからこそ、誰もが無理なく働ける“人に優しい仕組み”が必要。弊社ではアコーディオン幌シャーシの導入や、倉庫とドライバーの連携強化を通じて現場の負担を軽減し、持続可能な物流の実現を目指している」とコメントしている。