商船三井は1月29日、欧州で世界初の国境をまたぐCO2海上輸送・貯留(CCS)事業を展開するNorthern Lights(ノーザン ライツ)社向けに、新造の液化CO2輸送船2隻の長期用船契約を締結したと発表した。同日、HD Hyundai Heavy Industriesとの造船契約も締結しており、2028年頃から運航開始する予定。
<ノルウェー受入基地の拡張イメージ 提供:Northern Lights社>

新造船はLNG二元燃料を採用した耐氷仕様で、欧州各地で回収されたCO2をノルウェー西岸の受入基地まで海上輸送し、北海の地下約2600メートルに恒久的に貯留する。
脱炭素社会の実現に向け、排ガスなどからCO2を回収し地中に貯留するCCSは、鉄鋼、化学、エネルギーなど脱炭素化が難しい産業分野を中心に導入が進んでいる。こうしたなか回収地と貯留地を結ぶ「液化CO2海上輸送」は、今後のCCSバリューチェーンにおける重要な物流インフラとして位置付けられている。
Northern Lights社は2025年にCCS事業を本格稼働し現在、年間150万トンのCO2輸送・貯留能力を有し、2028年までに年間500万トン以上へ拡張する計画。
商船三井は、2021年にノルウェーのラルビック・シッピング社に出資するなど、欧州で35年以上にわたる液化CO2輸送の知見を取り込んできた。今回の長期用船契約によりCCSバリューチェーン構築を後押しするとともに、「環境ビジョン2.2」で掲げる低・脱炭素事業の拡大に取り組んでいく方針だ。
川崎汽船/Northern Lights社向け液化CO2輸送船の定期用船契約を締結