NX総合研究所(NX総研)は6月3日、経済産業省(経産省)の「令和6年度流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業(物流施設の自動化に資するカートラックのモデルケース創出)」で共同実証実験を行ったと発表した。
「流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業」は、流通・物流の標準化に必要な指針の策定や、IoT技術や自動化機器の導入等の環境整備を進めることを目的とした、経済産業省による事業。
実証実験は、野村不動産およびMujin Japanと共同で実施したもので、AGV・AMR等によるカートラックの搬送と、自動化機器によるカートラックへのケース等の積みつけを行った。
<ロボットアームによるカートラックへの自動積みつけ実験の様子>
今回の実証実験を通じて、AGV・AMR等の搬送ロボットを用いてカートラックを自動搬送する際の連結数や、積載物の積み方といった運用方法について、搬送時間の短縮化や高い安定性の確保などの観点から示唆を得られたという。
また、ロボットアームを用いて、人とは異なるロボットの積みつけ方に着目し、ロボットを始めとした自動化機器にとって適したカートラックのサイズについても示唆を得たという。
今回の実験について、MX総研の鈴木理仁 代表取締役は、「野村不動産、Mujinの協力で実証実験を行えた事で、定量的観点から自動化機器を導入・最大活用するカートラックの標準仕様・使用環境・運用方法の検討を行うことができた。今後は今回の実証実験等を踏まえ検討した内容が、カートラックの自動搬送・自動積みつけの推進に向けた指針となる事を期待している」と述べた。
Mujin/トヨタ紡織の完成品保管・搬送自動化システムを構築、事例を公開