Phoxterは9月5日、サントリー大阪工場にAMR(無人搬送ロボット)システムを導入したと発表した。
通常、高重量の原料資材の搬送にはフォークリフトやコンベア、RGV(有軌道無人搬送車)などが使用されるが、AMRでは倉庫から製造エリアまでの原料搬送を自律走行し、従来は人が行っていた工程を効率化する。
サントリー大阪工場では、2024年から2025年にかけて、生産能力増強や品質向上に向け55億円の設備投資を実施しており、その一環として現場技術者が負荷の高い作業から解放され、品質追及に時間を割くことができるPhoxterのシステムを採用した。
導入されたシステムでは、搬送を特定のAMRに固定せず、高頻度かつ周期的に最適なAMRへの差配が再計画されるため、フォークリフトやRGVに比べて必要なAMRの台数を最適化できる。
また、地面に磁気テープやレールを敷設して走行車両を誘導する必要がなく、AMRが最適かつ最短ルートで目的地に搬送するため、高効率な運用が可能。
さらに、フォークリフトや作業者と動線が交差することがなく、原料取り出しロボットとの受け渡しもAMRと多関節ロボット間で自動的に行うため、作業者が介在することなく高い安全性を実現する。
物流効率化法の改定に伴い製造物流でも省人化や合理化のロードマップ策定が進む中、システムの柔軟性や拡張性を備えたAMRへの期待は一層高まっていることを踏まえ、Phoxterでは工場内を流動する原料資材・仕掛品の滞留時間や数量を最適化できる仕組みを検討していくとしている。
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