丸和運輸は10月15日から、インバウンド観光客の増加に伴う不要スーツケース放置問題に対応するため、契約ホテル宿泊者を対象とした「不要スーツケース回収サービスECOLUG(エコラグ)」を開始する。
1個当たり1000円で、丸和運輸を通じスーツケースを購入した人の場合は無料で回収し、使用可能な部分はリサイクルすることで、不法投棄の解決と資源の再活用を目指す。
リサイクル・産業廃棄部分は、同じく大阪市に所在する企業さつきが担当。ホテルと連携し、大阪の街をきれいにしたいという。
近年、インバウンド観光客が増加する中、滞在中に買い替えて不要になったスーツケースが街中やホテル室内、空港に放置される問題が多発している。
来日中の人にとっては、廃棄方法が分からない、居住者ではないため粗大ごみとして出せない、回収業者を探すのは難しい、といった事情もある。
放置されたホテル側としては、保管スペースを圧迫され、処分費用も負担となるため、サービス開発に至った。
丸和運輸は10年前から、関西空港と大阪市内ホテルへの即日手荷物配送サービス「KIX Delivery Service(KDS)」を通じ、7万個以上のスーツケースを配送してきた実績を持つ。スーツケース専門店「Ginza Karen心斎橋店Maruwa Station」の運営もしており、実績とノウハウを生かした。
なお、今年7~9月、30か所のホテルで月1回収集する調査モニターを行ったところ、3か月で2トン車2台分、500個超の廃棄スーツケースを回収。ホテルと連携しサービス化することで、社会課題を解決していく。
■サービス概要
サービス名: ECOLUG(エコラグ)
提供開始日: 2025年10月15日
対象: 契約ホテル宿泊者
回収費用:1個当たり税込1000円(ホテルから丸和運輸への支払額)
回収時期:原則週1回
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