SGホールディングス(SGHD)は12月5日、子会社である名糖運輸のグループ会社で、主にコンビニエンスストア向けのチルド食品配送を行うジャステムが、バッテリー交換式小型トラック「エルフEV」を用いた実証実験に参画し、出発式に参加したことを発表した。
<出発式で行われたテープカット。左から、名糖運輸 古坂範佳 執行役員、ファミリーマート 大野泰 物流本部長、横浜市 山中竹春 市長、いすゞ自動車 南真介 社長、伊藤忠商事 都梅博之 副社長、ジャステム 小野浩史 社長>

実証実験は、いすゞ自動車、ファミリーマート、伊藤忠商事、横浜市が実施するもの。
バッテリーを両サイドから同時に交換可能な仕様に改造した「エルフEV」を3台配備し、横浜市内のファミリーマート約80店舗にてルート配送を行う。
バッテリー交換は従来のディーゼル車の燃料給油と同等の時間で完了するため、これまでバッテリーEV(BEV)導入の壁であった、充電に伴うダウンタイムの削減に寄与するという。
なお、名糖運輸とジャステムは、今回の取り組みを通じて検証を行い、「エルフEV」とステーションを使用した、ファミリーマート店舗への配送業務と、実証実験で得られた運用上での課題抽出を担う。
式典では各社の代表者が実証の狙いと今後の展望についてスピーチを行った。その中で、脱炭素社会の実現に向けて24時間稼働するコンビニエンスストアの配送は、CO2の削減と充電時間の短縮が課題であり、バッテリー交換式EVは、課題解決に有効であるとして、大きな期待を寄せた。
また、実際の車両とステーションを使用し、バッテリー交換のデモンストレーションが行われ、約7分で交換を完了し、満充電のバッテリーを搭載した車両が走行する様子が公開された。
名糖運輸とジャステムは本実証実験を通じて、目的達成に貢献するとともに、脱炭素をはじめとする社会・環境課題への対応に取り組んでいくとしている。

