NTTロジスコは12月9日、レンタル通信機器のリファビッシュ業務において、回収品の登録および仕分け作業を自動化する「AI画像認識技術を用いた自動登録・仕分けシステム」を導入したと発表した。
リファビッシュ業務とは、初期不良等で返品された製品を新品同様に再生する業務。
このほど、同作業工程の生産性および品質向上を目的として、同社がこれまで培ってきたAI画像認識技術とAGV(t-Sort)を組み合わせた「自動登録・仕分けシステム」による作業の自動化を実現した。
概要は、「回収したレンタル通信機器本体の背面にある物品名の文字情報やMACアドレスのバーコード情報をAI画像認識技術を用いて自動判別してWMSに物品情報を登録する」、「WMSからAGV(t-Sort)へ各物品の仕分け搬送の指示情報を送信し、自動仕分けを実施する。
特徴として、「機器本体の画像を複数回高速撮影することによる識別精度と識別時間の最適化を実現」、「画像識別結果を元に従来運用では「WMSへの回収実績登録」と「t-Sortによる物理的な搬送・仕分け」まで分断した別々の作業工程だったものを単一システムにより自動化・統合」を挙げている。
導入効果として、「生産性(作業者1人当たり処理台数)を30%向上」、「仕分けミス0%の達成による品質向上を実現」、「熟練作業者に依存しない作業体制の確立」としている。
<埼玉物流センターに設置した「AI画像認識技術を用いた回収登録・仕分けシステム」>

なお、従来回収品の登録・仕分け作業においては、一般家庭や事業所等から回収した使用済みの約300種類以上のレンタル通信機器本体を同社の埼玉物流センターで開梱後、作業者が機器本体に貼付されている物品名を目視確認し、備え付けのバーコードブック上で一致する物品名のバーコードを探しハンディスキャナーで読み取り、物品情報をWMS(物流管理システム)に登録する必要があった。さらに、物品コード別の仕分けを手作業で実施する必要があり、人手頼りの作業と熟練者による作業の属人化が課題となっていた。
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